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動物図鑑~今その動物はどんな危機にある?~
2020/04/01
南米のチリで海の大切さを伝え、地域の人たちにも
その保全に参加してもらう普及活動を
1回実施できます。
野生のトラが生息する東南アジアの森で行なう
カメラトラップ調査のトレーニングを
実施できます。
スマトラの熱帯林で、
違法伐採や野生動物の密猟を防ぐパトロールを
14日間、支えることができます。
南米のチリで海の大切さを伝え、地域の人たちにも
その保全に参加してもらう普及活動を
1回実施できます。
野生のトラが生息する東南アジアの森で行なう
カメラトラップ調査のトレーニングを
実施できます。
スマトラの熱帯林で、
違法伐採や野生動物の密猟を防ぐパトロールを
14日間、支えることができます。
南米のチリで海の大切さを伝え、地域の人たちにも
その保全に参加してもらう普及活動を
1回実施できます。
ロシアでケガをしたトラを
野生復帰させるためのリハビリ活動を
6日間、支えることができます。
スマトラの熱帯林で、
違法伐採や野生動物の密猟を防ぐパトロールを
14日間、支えることができます。
南米のチリで海の大切さを伝え、地域の人たちにも
その保全に参加してもらう普及活動を
1回実施できます。
ロシアでケガをしたトラを
野生復帰させるためのリハビリ活動を
6日間、支えることができます。
スマトラの熱帯林で、
違法伐採や野生動物の密猟を防ぐパトロールを
14日間、支えることができます。
2020/04/01
地球上には3,000万種、あるいはそれ以上の種数の生物が生息していると考えられています。しかし、全ての種が、ずっと地球上に存在し続けられるわけではありません。
2019年12月にIUCN(国際自然保護連合)が発表した、絶滅の危機にある世界の野生生物のリスト「レッドリスト」の最新版によると、調査の対象となった11万2,432種の内、絶滅の危機が特に深刻な3つのカテゴリー「近絶滅種(CR)」「絶滅危惧種(EN)」「危急種(VU)」の種数は、30,178種(調査した種数の約27%)に上りました。
どんな動物が、どんな危機に瀕しているのでしょうか?
◇絶滅危機ランク:近絶滅種(CR)
◇迫る危機:生息域の熱帯林の開発。密猟。
◇個体数:約220~275頭(80頭以下という推定あり)
◇寿命:?年
スマトラサイは、東南アジアのスマトラ島とボルネオ島に分布するサイの一種です。熱帯の森に生息しており、地球上に現存する5種のサイの中では最も小さな種といわれ、身体全体がまばらな毛で覆われているのが特徴です。アジアに生息する3種のサイの中で唯一、2本の角を持っています。絶滅の危機がきわめて高い野生動物の一種です。
◇絶滅危機ランク:近絶滅種(CR)*3種とも
◇迫る危機:農耕地や植林地の拡大、また鉱山開発などを目的とした開発による熱帯林の破壊、密猟、気候変動による森林火災の拡大など。
◇個体数:
ボルネオオランウータン:約44,000~66,000頭
スマトラオランウータン:約13,000頭
タパヌリオランウータン:約800頭
◇寿命:25年
オランウータンは、東南アジアのスマトラ島とボルネオ島の豊かな熱帯林に生息する、アジアで唯一の大型類人猿です。マレー語で「オランウータン」は「森の住人」という意味。スマトラ島に2種、ボルネオ島に1種の、計3種が知られています。スマトラ島にすむタパヌリオランウータンは、2017年に新種として認められました。
◇絶滅危機ランク:近絶滅種(CR)
◇迫る危機:都市化や農耕地の開発、鉱物の採掘などに伴う開発や、河川改修やダム建設による生息環境の劣化。過剰な漁獲。水質汚染など。
◇個体数:?
◇寿命:15年
大西洋で産卵しヨーロッパ大陸の河川や湖沼で育つウナギの一種。以前は稚魚が毎年大量に獲され、中国で養殖されたものが、日本で「中国産」と表記され販売されていました。2009年に資源枯渇と絶滅の恐れがあることを理由にワシントン条約で国際取引規制の対象になり、2010年12月以降はEUからの輸出が全面禁止となりました。
◇絶滅危機ランク:絶滅危惧種(EN)
◇迫る危機:農耕地や市街地の拡大に伴う生息環境の開発。密猟・密輸など。
◇個体数:約2,154~3,159頭
◇寿命:6.5~10年
アジアにすむ最大のネコ科動物。その生態は今も多くが謎に包まれており、特に熱帯林などでは、調査が非常に難しいため、個体数を含め、不明な点が少なくありません。ロシアやインドでは保全活動の成果により近年は回復傾向が見られますが、それ以外の地域では、生息地の分断や密猟が深刻化。さらなる調査と保全の取り組みを継続していく必要があります。
◇絶滅危機ランク:絶滅危惧種(EN)
◇迫る危機:観光などによる産卵場所の海岸の開発。過剰な捕獲や混獲。汚染。温暖化により生まれてくる仔ガメがメスばかりになる。
◇個体数:?
◇寿命:?
軟骨と内臓の周囲の脂肪分が緑色であることからこの名前で呼ばれますが、甲羅などの見た目の色は、濃い暗褐色と緑がかった黄色です。ウミガメの中では唯一の草食性で、海草や主に熱帯や亜熱帯の沿岸の浅い海で育つ顕花植物を主食としています。
◇絶滅危機ランク:絶滅危惧種(EN)
◇迫る危機:過剰な漁獲。市街地やダムなどの開発、河川改修による生息環境の悪化。水質汚染。
◇個体数:?
◇寿命:10年
ニホンウナギは日本の食卓を彩る食材として長く利用されてきましたが、乱獲によって激減しました。日本列島をはじめとする東アジアの温帯の河川などで成長し、産卵は海へ降って行ないます。ニホンウナギが産卵するのは実に日本から約2,500kmの海を隔てた西マリアナ海溝の、深さ3,000~4,000mといわれています。
◇絶滅危機ランク:
タイセイヨウクロマグロ:絶滅危惧種(EN)
タイヘイヨウクロマグロ:危急種(VU)
◇迫る危機:過剰な漁獲
◇個体数:?
◇寿命:7~13年
太平洋と大西洋(地中海を含む)に各1種が分布。マグロ類の中でもっとも大型になり、3メートルを超える記録もあります。「本マグロ」という名でも売られている、マグロの王様です。トロの多いマグロとしても喜ばれ、多くは刺身などで消費されていますが、過剰な漁獲によって減少。絶滅が心配されるまでになっています。
◇絶滅危機ランク:危急種(VU)
◇迫る危機:市街地や道路などのインフラの開発、また農耕地の拡大に伴う、生息環境の分断、減少。密猟。気候変動に伴う生息環境の植生の変化。
◇個体数:約500~1000頭
◇寿命:?
生息地の保全活動により2014年までの10年間で個体数が17%増加。生息域の3分の2が保護区に指定され、2016年には危機ランクがEN(絶滅危惧種)からVU(危急種)に一つ下がりました。しかし、限られた山地の森に生息し、タケという特定の食物に頼って生きるジャイアントパンダは、地球温暖化による今後の影響が懸念されています。
◇絶滅危機ランク:危急種(VU)
◇迫る危機:地球温暖化(気候変動)に伴う生息環境(海氷)の激減。石油や天然ガスなどの発掘による汚染や開発。遺伝的多様性の喪失に伴う疾患。
◇個体数:?
◇寿命:9.8~13.6年
陸上最大の肉食獣であるホッキョクグマは、1970年代ごろまで、狩猟により絶滅が心配されていました。その後、国際的な保護活動により、危機を脱しましたが、現在は、地球温暖化の影響により、個体数の絶滅のふちにおいやられています。
◇絶滅危機ランク:危急種(VU)
◇迫る危機:市街地化や観光などによる、産卵場所の開発。海洋汚染。地球温暖化により仔ガメの性比がメスに偏ること、など。
◇個体数:?
◇寿命:45年
アカウミガメはウミガメの中でも大型の種で、甲羅の大きさは大きなもので1メートル以上、重さは180キロまで成長し、大きな頭と強い顎が特徴です。肉食で、軟体動物(巻き貝や二枚貝)やカニ、ウニ、カイメン、クラゲなどを捕食しています。近年は、プラスチックごみを食物と間違えて誤飲する例も多く報告されています。
◇絶滅危機ランク:危急種(VU)
◇迫る危機:主な生息域である沿岸域周辺での開発、船舶との衝突、食用目的の漁獲、混獲、水質汚染など。
◇個体数:?
◇寿命:22~25年
ジュゴンはインド洋と太平洋西部沿岸にすむ、クジラ類に似た胴体と小さな頭を持つ草食の海生哺乳類で、「人魚」のモデルになったといわれる動物。しかし、オーストラリア沿岸を除く地域では、深刻な減少が続いており、絶滅が心配されています。日本の沖縄の海にも生息していますが、その数はわずかとみられ、まさに絶滅寸前の状況です。
◇絶滅危機ランク:危急種(VU)
◇迫る危機:農耕地、植林、牧草地、道路交通網などの拡大に伴う生息地の減少。狩猟や密猟、違法な取引。
◇個体数:?
◇寿命:10年
極東ロシアから東南アジア、ヒマラヤ、イランにかけて分布しますが、絶滅した地域も多くあります。日本では、本州と四国の一部に生息。冬は冬眠し、春から秋にかけては、90種にもさまざまな植物を主食としています。日本では、個体数の密度が高く、農業被害や人との衝突事故が起きやすい地域と、極めて数が少なく絶滅が懸念される地域に、大きく分かれています。
参照資料:IUCNレッドリスト(2020年4月2日現在)を基に作成
みなさんはこの図鑑を見て、どう感じましたか?
トラやホッキョクグマだけではなく、ウナギやマグロなど、私たちの生活に身近な生きものたちが、絶滅の危機に瀕していることにショックを受けたかもしれません。
私たち人間の活動により、たくさんの生きものたちが絶滅の危機にあります。
ここに掲載したのは、そうした生きものたちの内、たった一部の種だけですが、私たちの生活と、自然、そこに息づく生きものたちとのつながりを考えるきっかけになりますように。
野生生物は、この星の自然環境そのものです。人間が森林を乱伐したり、海を汚染したり、二酸化炭素を大量放出して地球温暖化を進めたりすると、野生生物は姿を消していきます。野生生物を絶滅から救うことで、広い地球の環境保全をめざす。WWFではそんな活動を目指しています。
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