【動画あり】マウンテンゴリラが1000頭に回復
2018/06/22
「えっ、キリンが絶滅危惧種に!?」
驚きの声がツイッターで大量に流れたのは、2016年12月のことでした。
近年、こうした誰もが知る世界の野生生物が絶滅危惧種に指定され、驚かされることが多くなっています。
しかし、そんな動物たちの保護に向けた努力が実る例もあります。
5月の終わりに、うれしいニュースが届きました。
2015年から2016年にかけての調査で、マウンテンゴリラが1,000頭を超えるまでに回復したというのです。
マウンテンゴリラはアフリカ東部に生息するヒガシゴリラの亜種で、生息地はヴィルンガとブウィンディの2つの国立公園のみ。
開発や密猟といった脅威に加え、生息国での内戦の影響により保護活動ができなくなったことで、一時は300頭(成獣のみ)ともいわれるほど、深刻な減少に見舞われました。
しかし今回、コンゴ民主共和国、ルワンダ、ウガンダの政府当局とWWF、FFIなどの団体が行なった調査の結果、ヴィルンガ火山群(3カ国の国境地帯)で604頭のゴリラを確認。
2010年に推定された480頭と比べ、大幅に増加していることが分かったのです。
ウガンダのブウィンディ国立公園でも、2012年の調査で400頭が確認されているので、あわせるとマウンテンゴリラはついに1,000頭を超えたことになります。
多くの人々の努力による密猟対策などの保護活動が実った、うれしい成果といえるでしょう。
一方、今回の調査では野生動物を狙った罠が380個も見つかりました。ほかの動物をねらう罠であっても、ゴリラに致命傷を与えます。
他にも、気候変動(地球温暖化)や生息地の開発など、ゴリラが直面する脅威は少なくありません。
まだまだ終わりの見えない保護活動ですが、絶滅のおそれがなくなる日まで、努力を続けていかねばと思います。(C&M室 大倉)