コロナ禍のペットブーム
2020/07/27
テレワークにオンライン飲み会など、新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちの生活に大きな変化をもたらしました。
そして、その影響はペット需要にも。
自宅で過ごす時間が増えたことをきっかけに、動物とのふれあいを求める人が急上昇しているとのこと。
「ペットとの生活の実態」を理解せずに、勢いでペットを購入してしまうケースもあるようです。
飼育放棄のため愛護団体に保護される動物が急増しているという報道もされています。
人間のこうした無責任なペットの購入や飼育は、ペットとして飼育される動物へ悲劇をもたらします。
また、動物の中には、もともと日本から遠く離れた国に生息し、絶滅が心配されている野生動物もいます。
国際条約や生息国の法律で保護されていても、高値で取引されることから、密猟や密輸されるケースも少なくありません。
動物種によっては、日本のペット需要が、絶滅の脅威をより高めてしまうこともあります。
また、密輸される動物は、本来必要な衛生手続きを踏まず、日本国内持ち込まれるため、人間に危険な病原体を持っている可能性もあります。
密輸の問題は、種の保存という点だけでなく、人間の健康を脅かす問題でもあるのです。
ペットとの暮らしは、私たちの生活をより豊かにしてくれます。
しかし、一方で、食事や排せつの世話、しつけといったさまざまな責任が求められます。
そして、その責任の中に、販売される動物が、そもそもどういうところに生息し、どうやって日本に連れてこられてきたか、といった要素も含めて考えて欲しいです。