シーフードガイド

サンマ類

イラスト©鈴木勝久
標準和名
サンマ
標準的な大きさ
25~28 cm
サンマは、秋刀魚という字の通り、秋が旬の魚で、刀のような細長い姿をしています。古典落語「目黒のさんま」に登場したり、日本全国でサンマ祭りが開催されるなど、古くから庶民に親しまれてきた魚です。ビタミン類(A、B12、D)や不飽和脂肪酸(DHAやIPA)を豊富に含んでいます。サンマは、北日本から北米西岸の亜寒帯海域に分布しており、寿命は約2年、最大約40cmまで成長し、1年で成熟を迎えます(体長約25cm)。
天然
養殖
評価解説
台湾・中国の漁獲量が拡大し資源は「枯渇状態」に。
国際的な管理が求められる
日本近海では、秋ごろに北海道~東北で脂の乗ったサンマが多く漁獲されますが、日本沿岸に来遊する前の公海上では、台湾や中国にも多く漁獲されています。漁獲方法は、夜間に集魚灯に集まってきたサンマを、棒受け網という専用の漁具で効率よく、すくい獲る方法です。
資源量は、近年、減少傾向にあり、2019年の資源評価では、「枯渇状態」まで減少していることが明らかになりました。日本のサンマ漁獲量の減少も著しく、2019年の漁獲量は過去最低水準となってしまいました。一方、台湾や中国の漁獲量は拡大傾向にあります。2019年、サンマ資源を管理する北太平洋漁業委員会(NPFC)で、各漁業国のサンマ総漁獲可能量が設定されましたが、その量は近年の漁獲量を上回る水準であるため、実効性が疑問視されています。
世界の主な漁場
主な漁法