シーフードガイド

エビ類

イラスト©鈴木勝久
標準和名
バナメイ(流通名)
標準的な大きさ
14cm
エビには多くの仲間がいますが、店頭で見かけるのは、主にブラックタイガー(ウシエビ)、バナメイ、アマエビ(ホッコクアカエビ)、アルゼンチンアカエビの4種。エビの色といえば赤ですが、前2種は加熱しないと赤くなりません。これはエビの持つ赤い色素がたんぱく質と結合しているためで、過熱することで分離し、色素本来の色が戻るから。ブラックタイガーの名前も黒っぽく縞模様があるところから来ています。バナメイは学名のLitopenaeus vannameiから。
注:ホンホッコクアカエビという種類もいます。
天然
養殖
評価解説
日本はエビの消費大国
輸入元の国では漁法や社会の問題も
世界的にも多くのエビを消費している日本ですが、約9割を輸入に頼っており、そのほとんどがブラックタイガーやバナメイなどの養殖ものです。東南アジアなどの沿岸域で養殖されており、養殖池を作るためのマングローブ林の伐採や、汚水による環境汚染などが問題となってきました。さらに現地加工場では児童労働などの社会問題も起きています。
一方、天然エビであるアマエビは日本、北欧、カナダなどで、近年人気のアルゼンチンアカエビはその名の通りアルゼンチン沖で漁獲されます。どちらも深い海に生息し底曳き網などで漁獲されるため、深海性のサメ・エイ類などの絶滅危惧種の混獲や海底環境への影響が懸念されています。日本のアマエビ漁では籠を用いた漁も行われており、比較的環境にやさしいと言えます。
世界の主な漁場
主な漁法