シーフードガイド

カツオ

イラスト©鈴木勝久
標準和名
カツオ
標準的な大きさ
80cm
カツオは、世界中の熱帯域を中心に温帯域まで分布しています。旬の魚としても有名で、春のあっさりとしたものを初ガツオ、秋頃の脂の乗ったものを戻りガツオと呼び、お刺身やタタキで食されています。また、カツオ節の原材料でもあることから、日本食にとって重要な魚の一種です。一方、海外では、カツオはマグロの一種として扱われており、ツナ缶材料として重宝され、安価なタンパク源として発展途上国を中心に漁獲量が増大しています。
天然
養殖
評価解説
世界で漁獲量が急増して
資源は歴史的最低水準に
カツオの資源量は、すべての海域で中位~高位ですが、近年、漁獲量が急激に増加しています。特に中西部太平洋では、日本沿岸への回遊が減少しているため、注意が必要です。
漁獲方法は、ほとんどが巻き網漁で、漁獲されたカツオは、海外船は主にツナ缶原料、日本船はカツオ節原料に用いられます。浮き漁礁を用いた巻き網漁では、大量のメバチ幼魚や、絶滅危惧種のサメ・マンタ類を混獲してしまうことが問題となっています。
一方、一本釣り漁は日本の伝統的な漁獲方法の一つであり、網による傷がつかないことから、刺し身・タタキ用や高級カツオ節など、高価格の原料として用いられています。巻き網に比べ漁獲効率は悪いものの、混獲が少なく環境負荷の低い漁業です。
世界の主な漁場
主な漁法