シーフードガイド

ホタテガイ類

イラスト©鈴木勝久
標準和名
ホタテガイ
標準的な大きさ
12~20cm(殻長)
ロシアから北日本、朝鮮半島などに分布し、普段は海底でじっとしていますが、危険が迫ると上下の貝殻を開閉させ、水を吐き出すことで水中を泳いで逃げます。それも口が開いている方向に移動することができるのです。またヒモ(外套膜)に沿って黒い点がいくつもありますが、これはホタテガイの目。その数は100個を超えることもありますが、実は光を感じるくらいしかできないそうです。ホタテガイは雄から雌へと性転換をしますが、貝柱の横の生殖巣が白っぽければ雄、赤っぽければ雌です。
天然
養殖
評価解説
漁法の工夫や配慮によって
環境への負荷を抑えた漁業が可能
底曳き網漁もしくは垂下式養殖で生産されます。春、海中を漂うホタテガイの幼生を集め、数センチまで育てた後、海に放流したり、養殖用の種貝として使います。どちらの場合も海中で1年から4年ほど育てた後出荷します。底曳き網漁は、けた網という鉄で作った枠に袋状の網をつけたものが使われます。海底を引きずるので、海底を傷つけ、海底の生き物を混獲し、環境影響が大きいとされていますが、決められた区画だけで漁を行うことで影響を抑えることができます。養殖はちょうつがいの部分に穴をあけ、一本のロープにいくつも結び付けたものを、浮玉を使って海中に吊るします。海中の有機物やプランクトンを餌としており、人工的に餌を与える必要がないため、環境にやさしい養殖と言えます。
世界の主な漁場
主な漁法