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タコ類
イラスト©鈴木勝久
標準和名
マダコ
標準的な大きさ
40~80cm
タコといえば赤いイメージですが、海中では様々な色、形に瞬時に変化し、周囲の環境に擬態します。墨を吐くだけでなく、貝殻などを使って身を守るなど、非常に多才な面を持っています。知能が高く、5億個あるとされるタコの神経細胞の3分の2は8本の足にあり、足ごとに状況判断ができると言われています。全身が柔らかなタコですが、足の付け根にある口は頑丈で、貝を砕くことができます。温帯から熱帯域にかけて分布するマダコのほか、北太平洋に分布し世界最大のタコと言われるミズダコがあります。
天然
養殖
評価解説
世界一タコを食する日本
近海で減少する漁獲量を輸入で補う
日本は世界最大のタコ消費国です。日本のタコ類の漁獲量は1970年以降減少を続けているため、その不足分をモーリタニア、モロッコなどの西アフリカからの輸入に頼っており、今では国内消費の半分以上が輸入タコです。かつては日本、韓国、スペインなど一部の国でしか消費されていませんでしたが、近年では中国やアメリカなどで消費が拡大し、世界的に資源の減少が危惧されており、適切な資源管理が必要です。タコ壺や籠などのトラップ漁が一般的ですが、釣りや底曳き網などでも漁獲されます。トラップ漁は、岩陰などに隠れる習性を利用したもので、他の生物や環境への影響が少ないのが特徴です。養殖も技術開発が進められていますが、魚を主原料とした餌を大量に消費するため、実用化には至っていません。
世界の主な漁場
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近海で減少する漁獲量を輸入で補う