シーフードガイド

タイ類

イラスト©鈴木勝久
標準和名
マダイ
標準的な大きさ
30cm
「めでたい」との語呂合わせから縁起物とされる鯛。キンメダイ、クロダイなど、鯛と呼ばれる魚は数多く、その代表がマダイです。もともとは身体が平らなことが語源ですが、キンメダイのようにまったくの別種でありながら、赤いことから「たい」と呼ばれることもあります。店頭では30~40cmの2~5歳のマダイが並びますが、実は20年以上生き、1mを超える大型魚です。マダイの仲間は性転換をすることでも知られており、マダイは雌から雄へと、クロダイは雄から雌へと性転換します。
天然
養殖
評価解説
天然資源は安定傾向だが
包括的な漁獲管理が求められる
マダイは日本周辺から東南アジアの沿岸にかけて分布し、西日本を中心に全国各地で、底曳き網や定置網、釣りなどで漁獲されます。マダイは放流も行われ、資源量は安定傾向にあるものの、東シナ海や日本海西部など、海域によっては過剰漁獲が懸念されており、科学的情報に基づく漁獲管理が必要です。また主な漁獲法である底曳き網による、海底環境や混獲への影響も懸念されます。
養殖も盛んで、四国・九州地方を中心に行われています。一般に、マダイ養殖は、卵を人工的にふ化させ育てるため、天然のマダイへの影響は少ないと考えられます。しかしながら、海で行う養殖全般に言えることですが、排泄物などによる海の汚染、餌の原料となる天然魚の割合、病害虫の拡散リスクなどに課題があります。
世界の主な漁場
主な漁法