©Nozomi Murayama

日本で最も美しいと言われるカエルが密猟


先日、鹿児島県の奄美大島に生息する希少なカエルが密猟される事件が発覚しました。
報道によれば、日本人男性2人が、絶滅危惧種であり、国の法律や県の条例で捕獲、持ち出しが禁止されているオットンガエルやアマミイシカワガエルなど28頭を違法に捕獲し、持ち出そうとした疑いで逮捕されたということです。

逮捕されたのはペットショップ店長と、生きもの図鑑の著者でもあるフリーライター。本来、生きものの生態や命の価値を十分理解しているはずの人たちが密猟、違法持ち出しという犯罪に手を染めていたのです。

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日本で一番美しいカエルと言われるアマミイシカワガエル

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5本の指をもつオットンガエル

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「ピキュピキュ」と鳥のような鳴き声が特徴的なアマミハナサキガエル

私たちは、これまでにもペットショップなど動物取扱事業者の生きものを扱う責任や意識について、政府や法律を整備する国会議員に対し、問題提起してきました。過去に私たちが行ったペットショップや展示即売会での聞き取り調査では、法律で義務付けられている販売個体の入手元の表示義務を怠っていたり、個体の捕獲地や入手場所を問う質問に答えられない事業者の存在が確認されています。こうしたことから、店頭で販売されている生きものが違法に捕獲されたものかもしれない、という懸念はぬぐえません。

©TRAFFIC

爬虫類展示即売会の様子

今年5月頃から、国会でペットの飼育や取引に関係する法律「動物の愛護および管理に関する法律(動愛法)」の改正法案が審議される予定です。その中で、私たちは、動愛法が自然環境に配慮する目的を持ち、動物を取り扱う事業者を厳格に管理できるような法律となるよう、動物の「飼育」と「取引」に関する課題について国会議員に働きかけていきます。

@WWF Japan

たくさんの希少な生き物が生息する奄美大島

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自然保護室(コンサベーションコミュニケーション グループ長)
三間 淳吉

学士(芸術学)。事務局でのボランティアを経て、1997年から広報スタッフとして活動に参加。国内外の環境問題と、保全活動の動向・変遷を追いつつ、各種出版物、ウェブサイト、SNSなどの編集や制作、運用管理を担当。これまで100種以上の世界の絶滅危惧種について記事を執筆。「人と自然のかかわり方」の探求は、ライフワークの一つ。

虫や鳥、魚たちの姿を追って45年。生きものの魅力に触れたことがきっかけで、気が付けばこの30年は、環境問題を追いかけていました。自然を壊すのは人。守ろうとするのも人。生きものたちの生きざまに学びながら、謙虚な気持ちで自然を未来に引き継いでいきたいと願っています。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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