【動画あり】メコンの森のトラを探せ!自動カメラを使った調査活動
2020/01/16
こんにちは、WWFタイでインドシナトラの調査をしているタムです。
私の仕事の現場は、インドシナ半島メコン地域に広がる深い森の中!
と、そこに隣接した事務所のパソコンの前です。
そこで毎日、2,000点以上の写真や映像を確認しているからです。
こうした映像や写真はすべて、森のあちこちに設置した調査用の自動カメラ(カメラトラップ)で撮影したもの。
これを、撮影地点の情報を基にパズルのようにつなぎ合わせると、トラの推定個体数や、生息環境、獲物になる動物の分布などの情報が集まってくる!というわけです。
このプロジェクトの調査地域は、タイとミャンマーの国境沿いに広がる急峻な山地の森。
絶滅寸前のインドシナトラに残された、限られた生息地の1つです。
往復何日もかけ、森に深く分け入ってカメラを設置し、回収してくる苦労は大変なもの。
それでも、狙った動物ばかりが写ってくれるわけではありません。たとえば…
・風で動いた葉っぱの映像(センサーが反応して撮影!結構多い…)
・たま~に、野生動物(嬉しくて、にやにやします)
・そして、ごく稀にトラ!!(飛び上がって喜びました!)
地道で地味な作業ではありますが、こうして手にした基礎情報がなければ、トラをはじめとする野生生物の保全計画を作ることはできません。
今、特にミャンマーでは、日本にも輸出されている天然ゴム農園の拡大に伴い、自然の森の減少が深刻化しています。私たちWWFが目指している、これを食い止める取り組みの一環としても、調査活動は重要なのです。
日本からのご支援も、国境を越えてトラを守るこのプロジェクトに、役立てられています。
ぜひご注目いただき、これからも応援してください!
(編訳:森林担当 伊藤)
カメラトラップが捉えたメコンの動物たち
地球から、森がなくなってしまう前に。
森のない世界では、野生動物も人も、暮らしていくことはできません。私たちと一緒に、できることを、今日からはじめてみませんか?