©WWFジャパン

【COP26】2日連続で気候マーチが行なわれました


国連の気候変動会議COP26が開催されている、イギリスのグラスゴーの空に、大きな虹がかかりました。

COP26が1週目を終える11月6日は「世界気候行動デー」。

日本を含む全世界で、気候危機の解決を求める気候マーチが計画されています。ここグラスゴーでは、氷雨にもかかわらず、大勢の市民がスタート地点の公園に詰めかけ、市内中心部へと歩き始めました。

©WWFジャパン

雨に濡れることをいとわずに行進する人の波は、どこまでも続きます。やがて、参加者の熱意が空に届いたかのように、強い風が雨雲を吹き払うと、太陽が姿を現し、空に七色の虹が浮かび上がりました。

希望の象徴である虹は、1.5度目標への希望をつなごうという参加者の願いと重なります。参加者は口々に、「奇跡だ」、「象徴的だ」という歓喜の声を上げながら歩みを進めました。

©WWFジャパン

グラスゴーの気候マーチは2日連続で開催され、前日の金曜日にも「未来のための金曜日・スコットランド」が呼びかけたマーチが行なわれたばかりです。スウェーデンの活動家、グレタ・トゥーンベリさんを迎えて開催されたこのマーチには、5万人を超える市民が街路を埋め尽くしました。

それにもかかわらず、翌6日にもおよそ10万人が行進に加わったのです。

その中には、イングランドや北アイルランドから、あえてグラスゴーまで駆けつけた人もいました。しかも、同様のマーチはイギリスの100を超える都市で行なわれたと報じられています。

©WWFジャパン

COP26で議長国イギリスが強いリーダーシップを発揮する背景には、対策の強化を求めて果敢に行動する大勢の市民がいる事実を目の当たりにした2日間のマーチでした。
 
世界各地でマーチに参加した市民の熱意がCOP26の成功につながるよう、WWFは後半の1週間も積極的に活動していきます。日本からの応援をよろしくお願いします。

©WWFジャパン

この記事をシェアする

専門ディレクター(環境・エネルギー)
小西 雅子

博士(公共政策学・法政大)。米ハーバード大修士課程修了。気象予報士。昭和女子大学特命教授、京都大学院特任教授兼務。
中部日本放送アナウンサーなどを経て、2005 年に国際 NGO の WWF ジャパンへ。専門は国連における気候変動国際交渉及び国内外の環境・エネルギー政策。2002 年国際気象フェスティバル「気象キャスターグランプリ」受賞。環境省中央環境審議会委員なども務めている。著書『地球温暖化を解決したい―エネルギーをどう選ぶ?』(岩波書店 2021)など多数。

世界197か国が温暖化対策を実施する!と決意して2015年に国連で合意された「パリ協定」の成立には感動しました!今や温暖化対策の担い手は各国政府だけではなく、企業や自治体・投資家・それに市民です。「変わる世の中」を応援することが好きな小西です♪

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

PAGE TOP