【COP26】首脳級会合が始まりました
2021/11/02
イギリス北部のグラスゴーで開催されている国連の気候変動会議COP26では、11月1日、世界120か国の首脳が参加する首脳級会合「ワールドリーダーズサミット」が開幕しました。
首脳級会合が開催されるのは、パリ協定が採択されたCOP21パリ会議以来6年ぶり。今回はなんとしてもCOP26を成功させようとする議長国イギリスの強い意思によって実現しました。
開会式で口火を切ったイギリスのジョンソン首相は、先進国は2030年までに、途上国は2040年までに石炭火力を廃止し、「緑の産業革命」を起こそうと訴えました。
続いて登壇したチャールズ皇太子も、カーボンプライシングを導入し、先進国から途上国への資金問題を解決して、石炭火力から再生可能エネルギーに転換するよう主張しました。
アントニオ・グテーレス国連事務総長は、排出量が増加し続けている現状を「自分で自分の墓を掘っている」と表現。すべての国、あらゆるセクターが連帯して対策を強化するよう求めました。
どの演説にも共通していたのは、1.5度目標を守るために、石炭火力を廃止し、途上国の脱炭素化に欠かせない資金を拠出すること。
自分の言葉で気候危機の現実を伝え、具体的な解決策を示し、対立ではなく連帯による解決を呼びかける姿には、リーダーとしての責任と決断がみなぎっています。
さらに、BBCのプロデューサーとして自然をテーマにしたドキュメンタリーの名作を制作してきたデイビッド・アッテンボローも登壇。この94歳の科学者は厳選した映像を駆使した圧巻の演説を、次の言葉で結びました。
「私たちは気候危機を解決することができる。気候危機に取り組む動機は、恐怖ではなく希望でなければならない」
COP26に参集した120か国の首脳が持続可能な未来への希望を示せるか、世界が注目しています。
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