© Fritz Pölking / WWF

まもなく〆切!長期戦略のパブコメは5月16日まで!!


こんにちは、温暖化担当の下元です。

めったにない10連休、みなさまいかがお過ごしでしたか?
連休明けから1週間、ようやく普段の感覚に近づいてきました。

来月には日本で初めてのG20が予定され、開催に向けてだんだん慌ただしくなってきました。
そのG20で日本政府が発表しようとしているのが、パリ協定に提出が求められている「長期戦略」。2050年までの長期の温室効果ガス排出削減の目標です。

Photo by IISD/ENB | Kiara Worth

連休に入る少し前の4月23日、政府は、長期戦略の案「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略(仮称)(案)」を発表しました。

2018年10月発表のIPCC「1.5℃特別報告書」の内容を踏まえて脱炭素社会をビジョンとして掲げている点は評価できるものの、そこに到達するための「戦略」としては数々の課題を抱えています。

例えば、2050年目標は明記されていますが、2030年の目標は言及されず、1.5℃を目指すには2050年80%削減では不十分な点も触れられていません。
また、エネルギー効率改善(省エネ)に関する具体的な目標や政策的裏付けもなく、石炭火力発電からの脱却の意志も示されていません。

さらに、水素やCCUS、鉄の水素還元製鉄など、一部は現存しない技術が将来実現できることをあてにして「非連続なイノベーション」を謳う一方、今すぐできる、石炭火力発電の建設計画を撤回することは明示されず、省エネ基準の義務化は含まれていません。

〆切まで残り数日の5月16日までが、市民が長期戦略を届けられる唯一のチャンスです。

WWFジャパンでもパブコメを提出予定です。ぜひ、多くの声を政府に届け、G20で世界に誇れる長期戦略を発表できるように、みんなで後押ししましょう!

詳細は、下記、政府・ウェブサイトをご覧ください。

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自然保護室(気候・エネルギー)
下元 清香

小学生の頃、図書館で地球環境問題の大きな本を手に取り、人口爆発の絵にショックを受けて以来、環境問題に細々と関心を持ち続けてきました。難しくなりがちな気候変動とエネルギーの問題を、多くの人にわかりやすく伝えたいと思っています。

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