【動画あり】愛くるしい!クマとトラの映像


※2023年6月26日をもって、WWFロシア(Vsemirnyi Fond Prirody)はWWFネットワークから離脱しました。

自然保護室の川江です。

極東ロシアの森林保全の現場から、なんとも愛くるしいクマとトラの映像が届きました。

木に背中をこすりつけて、どこかかゆいのかと思いきや、次は抱きついて顔をスリスリするクマ。

そして、次は木に抱きついて離さないトラ。

この映像がWWFロシアのスタッフから届けられたとき、私はなんとも人間っぽいその姿に思わず吹き出しながら、何度も再生してしまいました。

みなさんは、クマやトラが何のためにこんなことをしていると思いますか?

実はこの行動、自分のにおいを木にこすりつけることで、縄張りを主張するマーキングだと言われています。

トラの映像をよ~く見てみると、マーキングしていることがハッキリとわかる瞬間が映っているのに気付きましたか?

最後の1秒にご注目。

木に何か液体を吹きかけています。

これはイヌやネコと同じように、尿のにおいを付けることで自分の縄張りを主張していて、トラでもよく見られる行動です。

トラの調査のために仕掛けていた自動撮影カメラに偶然映ったこの映像。

豊かな森での一コマですが、樹木の伐採や火災、そして野生動物の密猟など、自然を脅かす問題は今も絶えません。

これからも極東ロシアで森と野生生物の調査・保護を進めながら、貴重な(癒しの?)映像が撮れた際にはブログで皆さんにお知らせしたいと思います。

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自然保護室長(森林・野生生物・マーケット・フード・コンサベーションコミュニケーション)、TRAFFICジャパンオフィス代表
川江 心一

京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科修士課程修了。
小学生の頃に子供向け科学雑誌の熱帯雨林特集に惹きつけられて以来30年間、夢は熱帯雨林保全に携わること。大学では、森林保全と地域住民の生計の両立を研究するため、インドネシアやラオスに長期滞在。前職でアフリカの農業開発などに携わった後、2013年にWWFに入局。WWFでは、長年の夢であった東南アジアの森林保全プロジェクトを担当し、その後持続可能な天然ゴムの生産・利用に関わる企業との対話も実施。2020年より現職。

小学生の頃に科学雑誌で読んだ熱帯雨林に惹きつけられると同時に、森林破壊のニュースを知り「なんとかしなきゃ!」と思う。以来、海外で熱帯林保全の仕事に携わるのが夢でしたが、大学では残念ながら森林学科に入れず・・。その後、紆余曲折を経て、30半ばにして目指す仕事にたどり着きました。今でもプロジェクトのフィールドに出ている時が一番楽しい。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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