2021年の3月3日「世界野生生物の日」に思うこと
2021/03/03
本日、3月3日は、「世界野生生物の日」!
野生生物の保全を、世界の人々が一緒に考える日です。
野生生物の保全に取り組む私たちWWFジャパンとしては、この日は毎年、気持ちを新たにする一日なのですが、去年からはちょっと思うところが変わってきました。
きっかけは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。
私たちはこれまでにも、海外の珍しい野生生物をペットとして利用することについて、さまざまな問題を指摘してきました。
飼っていた動物を逃がしてしまえば、外来生物になるかもしれない。
人気が高まれば需要も増えて、密猟や密輸が増えるかもしれない。
動物が保有する病原体が原因で発生する感染症のような病気。これもその一つです。
しかし、そうした警告を発していたにもかかわらず、同じく動物由来感染症である新型コロナウイルス感染症が、世界を席巻し、深刻な影響を及ぼす事態は、想像できていませんでした。
野生生物や自然環境を守ることが、人間自身の健康や、安定した社会にとって、いかに大切な取り組みであるか。これほど深く思い直す機会は、無かったかもしれません。
日本国内では今も、珍しい野生動物のペット「エキゾチックペット」が、十分な規制もないまま、取引されています。
そして多くの人が、そうした野生生物取引が抱えるリスクについて、認識していません。
私たちは今年3月3日の「世界野生生物の日」に、そうした日本社会の意識の実態を明らかにした、アンケート調査の結果を発表しました。
人と自然、野生生物とのかかわり方を見直し、次の感染症のパンデミックを防ぐ、そのための取り組みの一つとして。
皆さまにもぜひ、ご注目いただき、ご一緒に考えていただければと思います。