© Christy Williams - WWF

カップヌードルに、森を守るRSPOマークが!


「ゴトッ」と、スーパーで携帯を落としてしまいました。
お馴染みのカップヌードルに「RSPO認証」のマークがついていたからです。

写真の真ん中に見えるのが、RSPOマークです。
©WWFジャパン

写真の真ん中に見えるのが、RSPOマークです。

このマークは、原材料に使われる「パーム油」が、森林破壊や強制労働を伴わずに生産されたものだと証明してくれるエコラベルの一つです。

パーム油は、熱帯で育つアブラヤシという木の実から採れます。
©RSPO

パーム油は、熱帯で育つアブラヤシという木の実から採れます。

このRSPOマークが生まれた背景には、「パーム油」の生産方法が抱える非常に大きな問題があります。

原料となるアブラヤシの農園開発により、インドネシアやマレーシアなど主要生産国の熱帯林が失われているためです。

農園開発などため、熱帯林が切り拓かれ、アジアゾウなどの希少な生きものはすみかや食べ物を失い、絶滅の危機にあります。さらに、村に現れたゾウに村人が殺されてしまうことや、逆にゾウが毒殺されてしまうこともあります。
© Chris J Ratcliffe / WWF-UK

農園開発などため、熱帯林が切り拓かれ、アジアゾウなどの希少な生きものはすみかや食べ物を失い、絶滅の危機にあります。さらに、村に現れたゾウに村人が殺されてしまうことや、逆にゾウが毒殺されてしまうこともあります。

パーム油の生産に問題があるなら…と、他の植物油を代替すると、その栽培に数倍~数十倍の土地が必要となるため、さらなる森林破壊も危ぶまれます。
©WWF Japan

パーム油の生産に問題があるなら…と、他の植物油を代替すると、その栽培に数倍~数十倍の土地が必要となるため、さらなる森林破壊も危ぶまれます。

WWFは、この問題を解決する手段の1つとして、環境や社会に配慮して生産されたRSPO認証パーム油の使用を推進してきました。

日本でも、RSPOのパーム油を利用する商品は、増えてきましたが、「パーム油や、その生産過程での問題、またRSPOマークがあまり知られていないのでは…」といった理由などから、マークが付かないまま、棚に並ぶ商品もあります。

あまり聞きなれない名前の油に感じるのは、原材料表記では、別の名前で記されているからかもしれません。
©WWFジャパン

あまり聞きなれない名前の油に感じるのは、原材料表記では、別の名前で記されているからかもしれません。

カップヌードルにも、RSPOのパーム油が使われ始めたことは知っていましたが、マークが付いているのを見るのは、今回が初めてでした。

他にも、食品、日用品、化粧品と、パーム油は本当に幅広く使われているのでRSPOマークのついた商品が今後、さらに増えていくことを願っています。

みなさんも、おうちにある商品の原材料を今日はぜひ見てみてください。

「あれ…パーム油が入っていそうなのに、RSPOマークないなぁ…」と思ったら、少し思い切って、その思いを直接メーカーに届けてみてください。

こうしたアクションは、スーパーや、コンビニからも、森の環境に配慮した製品が、もっと当たり前に選べるようになる未来への大きな後押しになります。

この記事をシェアする

自然保護室 森林グループ所属
伊藤 小百合

消費者向けのアウトリーチと、フィールドでの活動を発信するコミュニケーションを担当。

ツンドラでの植生調査、在来種の苗木屋さん、科学館職員を経て、このお仕事に就きました。新しく知るだけでは、変えられない世界があるから、誰もができるアクションをおみやげにできるようなコミュニケーションが目標です。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

PAGE TOP