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相次ぐエキゾチックペットの密猟・密輸!今度は「アルマジロトカゲ」


今週に入って、オオトカゲやコツメカワウソの密輸事件が矢継ぎ早に報道されたのに続き、今度は、南アフリカから衝撃ニュースが飛び込みました。

今年8月に南アフリカに渡航した日本人の男2人が、ケープタウンに生息する「アルマジロトカゲ」を密猟した罪で逮捕。裁判の結果、2人にはそれぞれ、現地で禁錮刑4年と6年の判決が下ったのだそうです。

「アルマジロトカゲ」と言えば、小さなドラゴンのような風貌からエキゾチックペット愛好家の間では人気の種。一匹50万以上で売られることも。

日本人がそれを地球の裏側で密猟とは、まるで珍事件!?に聞こえますが、実はこうした事件は相次いでいます。

南アフリカでは2018年にも、別の日本人2人がアルマジロトカゲを密猟・密輸しようとした罪で、有罪判決を言い渡されたばかり。

驚くのはこれだけではありません。

海外メディアによると、今回実刑判決を受けたうち少なくとも1人は再犯。それも、別の国で密輸と服役を繰り替えしていたというのです!

男は、2018年5月にインドネシアからヘビやトカゲを密輸しようとして現地で逮捕され、8カ月服役。

その後、2019年6月に、オーストラリアからマツカサトカゲを密輸しようとして現地でまたも逮捕。2カ月服役したのち、8月初旬に強制送還されたばかりとのこと。

そして、男は帰国したその足で、今回の密輸を企て実行した可能性が高い。

なぜここまでして密輸を繰り返すのでしょうか。

日本の展示即売会で販売されるコバルトツリーモニターBlue Speckled Tree Monitor (Varanus macraei)。今回、南アフリカで有罪になった日本人の一人が、2018年にインドネシアから密輸しようとした種の一つ。
© TRAFFIC

日本の展示即売会で販売されるコバルトツリーモニターBlue Speckled Tree Monitor (Varanus macraei)。今回、南アフリカで有罪になった日本人の一人が、2018年にインドネシアから密輸しようとした種の一つ。

海外での処罰が抑止力にならないというのも理由のひとつです。

しかし、おおもとをたどれば、密輸品の流通を可能にしている日本の「エキゾチックペット市場」の存在があります。

「密輸は絶対許さない」社会を目指し、私たちは活動を強化していきます。

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自然保護室(野生生物)
北出 智美

修士(生物学、生物多様性マネジメント)
国際的な自然保護に携わることを目指し、カナダのブリティッシュコロンビア大学で生物学を専攻。遺伝子レベルの進化と多様性に魅せられアルバータ大学でシカの遺伝子の研究を行なった。国際NGOでの就職を目指しオックスフォード大学で生物多様性マネジメントを履修し、帰国後外務省任期付職員として環境条約に携わる部署に勤務した後、2013年にWWFジャパンに入局。WWFでは野生生物取引に特化した活動を行うTRAFFICで活動し、2020年より現職(2018年からTRAFFICジャパンオフィスの代表も務める)。

「野生生物取引」の問題は、SNSで話題のカワイイの野生動物ペットから、犯罪組織と巨額のマネーがからむ密輸の問題まで本当にダイナミックで、活動の切り口も様々。日々、新しいことを学びながら、今、自分たちがやるべきことは何かを考え抜き、行動したいと思っています。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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