裸足で感じる木の素晴らしさ!FSCの森の恵み
2024/07/03
保全活動の関係者の方にお会いする時、「靴下を脱ぐ」というのは、まずやらないことです。
でも、毎回ぜひともそれをやりたくなってしまう!そんな場所があります。
先日もお伺いしました、愛知県一宮市の工務店「エコ建築考房」のオフィスです。

一宮市のエコ建築考房の会議室。床材はもちろん、壁や天井も自然な素材にこだわりぬいた空間になっています。同社では、地球にも人間にも優しい家や施設づくりに挑戦され続けています。
入口で迎えてくれる、ヒノキやスギの豊かな木の香り。そして、足の裏でもしっかりわかる、なめらかな木目の感触。
これが、階段から、床板から、包むように体に伝わってくるのです。
素晴らしいのはオフィスだけではありません。
敷地内で隣接して建てられているモデルハウス、そして地域の子どもたちの遊び場として開放している施設「ハリプー」も、同様に訪れた人を幸せにしてくれる、木の香りと感触に満たされています。


エコ建築考房のモデルハウス。入り口には、素材の気持ちよさを体感してもらうため、「素足でお上がりください」という看板も。まさに木の魅力で五感を満たしてくれる家、です。
さらに、エコ建築考房の手掛ける木造建築の素晴らしさは、その材の生産にまで目を向けていること。
同社では持続可能な林業と木材の国際認証である「FSC®認証」を取得した国産材を、積極的に活用しており、建物の建築自体についても、FSCのプロジェクト認証を取得するなど、森林環境への配慮を徹底されてきました。

今回の訪問では、エコ建築考房で使用している東濃檜(とうのうひのき)の産地である、岐阜県の東白川村も視察。
20年以上にわたり、FSC認証のヒノキを生産し続けてきた、その山林と林業の現場をご案内いただきました。

岐阜県東白川村のFSC認証林とそこで生産された認証材。国際基準を満たしたサステナブルな管理の行き届いたこのヒノキやスギの林は、人工林とは思えないほど植生が豊かできれいな森でした。
これから日本でも求められる自然の回復、すなわち「ネイチャー・ポジティブ」を実現しながら、林業という地元の産業を守っていく。
その担い手である東白川の方々、そしてエコ建築考房の皆さんと共に、FSCの森と、そこで生まれる木の素晴らしさを、もっと伝えていきたいと思います。


楽しさ満点!エコ建築考房の「つなぐの家 ハリプー」にて。これは「FSCプロジェクト認証」を取得して作られた建物。同社の喜多茂樹社長に、この取り組みについてお話しいただきました。訪れたWWFのスタッフはみんな裸足に!
【お知らせ】
WWFジャパンではネイチャー・ポジティブを推進する取り組みの一環として、国産のFSC認証材を広めるため、企業や自治体との連携・協力を目指しています。ご関心をお持ちの方は、ぜひご連絡ください。
(WWFジャパン森林グループ:forest@wwf.or.jp)