岐阜県東白川村のFSC認証の森へ
2024/06/18
明るく林床にまで光が届く森。
低層・中層のさまざまな樹木が程よく茂り、足元にもシダやコケ類の緑が広がっています。
これが人工林? ヒノキの林?!
それが森に踏み込んだ私たちの、最初の驚きと感動でした。
ここは、岐阜県の東白川村。
「東濃檜(とうのうひのき)」で知られる、古くから林業が営まれてきた地域で、持続可能な森林管理の国際認証「FSC®認証」も取得、この20年間、継続されてきました。
私たちが現在進めようとしている、国内の森林保全プロジェクトの有力なフィールドの一つでもあります。
先日、この地で生産されているFSC認証材を使った建築を手掛ける愛知県一宮市の株式会社エコ建築工考房の皆さま、FSCジャパン、NPO法人バードリサーチの関係者の方々と共に、現地を訪問。
林業や製材を手掛ける地元の方々と共に、FSC認証を受けた木材の素晴らしさをどう伝え、多くの人に扱ってもらうか、2日間にわたる協議を行ない、山林もご案内いただきました。
持続可能な形で行なわれる森林の管理は、生物多様性の保全につながる大事な取り組みです。
自然に配慮した山林の維持や、認証の継続に必要な手続きや費用など、苦労も決して小さくありません。また、林業そのものの継続も、木材価格の低迷や地域の過疎化によって、非常に厳しい状況にあります。
それでも、地元の方々は、この地の良質の材に、こだわりと誇りを持ち、その生産を続けてこられました。
どうしたら、この森の自然と人の営みを、未来に引継いでいけるのか。そして、こうした人と自然のすばらしいかかわりを、日本の中で広げていけるのか。
新たに始まったこの挑戦に、ぜひご注目いただき、応援して頂ければと思います!
【お知らせ】
WWFジャパンではネイチャー・ポジティブを推進する取り組みの一環として、国産のFSC認証材を広めるため、企業や自治体との連携・協力を目指しています。ご関心をお持ちの方は、ぜひご連絡ください。(WWFジャパン森林グループ:forest@wwf.or.jp)