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動物系大学・専門学校生に「野生動物のペット利用」について講義


昨年10月から今年2月にかけて、動物や環境保全について学ぶ大学や専門学校の学生の皆さんを対象に、「野生動物のペット利用」に関する講義を行いました。

受講してくださったのは、ヤマザキ動物看護大学、東京環境工科専門学校、TCA東京ECO動物海洋専門学校の約500名。ワシントン条約や違法取引の実態から、野生動物のペット利用における問題など幅広くお伝えしました。

野生動物のペット利用には、絶滅や違法取引を助長したり、外来種化する動物を増やしてしまったり、さまざまなリスクが伴います。

そこで私たちは、野生動物をペットとして「飼いたい」と考える意向層を対象に、ペット飼育のリスクを伝え、見直しを訴える呼びかけを行っています。

2022年8月から実施しているキャンペーン「飼育さんだけが知ってるあのペットのウラのカオ」

2022年8月から実施しているキャンペーン「飼育さんだけが知ってるあのペットのウラのカオ」

「飼育さんだけが知ってるあのペットのウラのカオ」

「野生動物をペットにしたい」と考える飼育意向層は主に動物好きな若年層。動物について学ぶ学生のペット利用への認識を確認するとともに、ペット飼育が引き起こす問題についても知ってもらうため学校協力のもと、この講義が実現しました。

講義の様子。
© WWFジャパン

講義の様子。

授業後アンケートには「ペット利用の問題を初めて知った」という学生もいましたが、「ペット飼育への認識を改めた」、「保全に関わる活動に携わりたい」という声も寄せられました。
© WWFジャパン

授業後アンケートには「ペット利用の問題を初めて知った」という学生もいましたが、「ペット飼育への認識を改めた」、「保全に関わる活動に携わりたい」という声も寄せられました。

野生動物のペット利用が引き起こす問題の根底には、消費者の「どんな動物もペットにできる」と誤った考えがあります。

消費者が問題を認識し、ペット利用に対する姿勢を見つめ直すことが欠かせません。

また、ペット利用も野生動物の脅威のひとつであることを家族や友人に伝えることも問題解決への大きな力になります。

将来、動物園や保全に携わる職業に就く彼らだからこそ伝えられること、変えられる未来があるはずです。

今後も学生や学校との連携を目指し、活動を拡大していきます。

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自然保護室(野生生物)、TRAFFIC
浅川 陽子

学士(法学)
大学卒業後は官公庁に勤務。JICAの青年海外協力隊としてインドネシアの国立公園で環境教育とコミュニティ開発に携わった後、2018年にWWFに入局。
ペットプロジェクトでは、規制強化を担当し、2021年からは消費者の意識変容に向けた取り組みにも着手。

動物好きな消費者が、野生動物を絶滅の危機にさらしてしまわないよう、あるべき野生動物との付き合い方、社会のルールとは何か、を日々勉強中。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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