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設立1971年53年目のチャレンジ:2024年を「ネイチャー・ポジティブ」社会への転換点に


皆さま、こんにちは。
WWFジャパン事務局長の東梅です。

本日9月22日、WWFジャパンは設立から53年目を迎えました。
私たちの活動にご理解とご支援をくださってきたWWFのサポーターの皆さま。
そして、さまざまな形で共に活動に取り組んできてくださった全ての関係者の皆さまに、この場をお借りして、心より御礼を申し上げます。

今年2024年は、これから年末にかけて、国連の生物多様性条約と、気候変動枠組み条約という、重要な2つの国際条約の締約国会議(COP)が開催される1年です。

その中で注目されるのは、2030年までの生物多様性の回復、すなわち「ネイチャー・ポジティブ」と、2050年の脱炭素「カーボンニュートラル」の実現、という2つの重要な約束を、世界の国々がきちんと果たす意思を示し、行動するかどうか、です。

この2つの課題には、人と自然、人と気候の「関係性」を見直す、という共通点があります。

現代の生物多様性の危機は、その多くが、さまざまな命の恵みや自然資本を、人が過剰に利用しすぎた結果として生じていますが、これは、このような従来の人と自然の関係性を、私たち自身が見直していく必要があることを示しています。

気候変動も同様です。
今年の夏も、日本をはじめ、世界の各地を異常気象が襲いましたが、この現状もまた、化石燃料に依存し続ける一方、その甚大な被害を被っている、今の人と気候の関係性を見直すべき時が来ていることを、強く警告するものといえます。

生物多様性減少と気候変動という2つの問題は、互いに連鎖し、影響し合いながら、その危機の度合いを高めています。

そして、その中で迎えた2024年、2つの重要な国際条約が開かれるこの1年は、危機を解決し、社会を変えていくための、挑戦の一年だと考えています。

一国の利権を主張する声の高まりや、終わらない戦争を前に、政府間の国際協力は困難に直面していますが、そうした中だからこそ、NGOである私たちWWFはこの挑戦をやり遂げたいと強く思います。

WWFではこの10月上旬にその一手として、生物多様性条約会議の開催を前に、今の地球環境の現状を明らかにした、最新の『生きている地球レポート』を発表する予定です。

こうしたアクションにもご注目をいただきながら、皆さまにはぜひ、これからの新たな1年を、私たちと共に歩んでいただければ幸いです。

今後とも、WWFジャパンの活動へのご理解とご協力とご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。

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事務局長
東梅 貞義

国際基督教大学教養学部理学科卒業(生物専攻)。英国エジンバラ大学修士号(Master of Science)取得(自然資源管理専攻)
1992年WWFジャパンに入局以降、日本全国各地の重要湿地の保全活動に携わる。
2019年からはシニアダイレクターとして、WWFジャパンが手掛ける地球環境保全活動全般を統括。
2020年7月 WWFジャパン事務局長就任
座右の銘は、Together possible 「一緒なら達成できる」

自然保護に取り組み30年近く。これまでのフィールドは、日本では南は石垣島のサンゴ礁から、北海道の風蓮湖まで、世界ではペンギンの生きる南米の海から、渡り鳥の楽園の黄海、そしてミャンマー・タイの東南アジア最大級の手つかずの森まで。野生生物と人の暮らしが交差する現場で、現地の人々や研究者、グローバル企業、国際機関の方々とご一緒に、自然保護と持続可能な未来を目指して日々取り組んでいます。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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