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静岡県伊東における第2回ゴーストギア調査


こんにちは!ゴーストギア調査隊の実施管理を担当している、海洋水産グループのヤップです。
「ゴーストギア」をご存じですか?英語でGhost Gear、直訳すると「幽霊漁具」。さまざまな原因で流出してしまった漁網など、海の中で迷子になっている漁具のことです。

海洋プラスチックごみになるだけでなく、海洋生物や漁業の操業にも悪影響を及ぼすため、対策が必要ですが、その実態は十分に把握されていません。

そこで、私たちはいま、各調査海域のダイバーの皆さんと一緒に実態調査を行っています。

昨年12月に、静岡県・伊東海域で2回目の調査を実施しました(1回目調査は10月)。気温7、水温16.5度、晴れ、調査日和ではありましたが、強風で当初の予定ポイントにいけず、急遽調査地点を変更しました。

寒い中、地元のベテランダイバーのK氏(なんと、まだウェットスーツ!)とY氏にご協力いただき、無事に50分ほどの潜水調査を終えることができました。私も調査方法の修正点などを検討するため、オブザーバーとして一緒に潜らせていただきました。

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調査中に写真撮影、記録用紙の記入、サンプリングなどの作業が多く、結構忙しいです!

今回の調査で、合計6点の発見物がありました。

そのうちの5点は釣りに使われるライン(釣り糸やロープ)と思われるもので、ソフトコーラルや藻類に絡みついているものや、ルアーと針がついたままのものもありました。

サザエの殻(住人のヤドカリ付きです!)に絡みついたラインもありました。残りの1点は太さ約3cmの輪っか付きのロープで、ボートの係留用ではないかとのことでした。

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ソフトコーラルに絡みついているライン。藻類が付着しているため、ラインが赤く見える。

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ルアーと針が付いたままのラインがソフトコーラルに絡みついている

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ボートの係留用ロープと思われるロープ

私たちは現在西伊豆と伊東で調査を実施していますが、今後は新たに5か所で調査を行う予定です。

今後の進捗状況も随時報告していく予定ですので、よかったらまた最新情報をチェックしてみてください!

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自然保護室(海洋水産)
ヤップ ミンリー

博士(海洋科学)。マレーシア出身。高校時代に始めたダイビングをきっかけに、海洋生物に興味を持ち、海に囲まれた日本に留学。その後、サンゴ礁の保全再生に関わってきたが、途中で森のことも気になり始めて、気づいたら森の学校にいました。森と海の間で揺らいでいるときに、WWFの求人票が目に留まり、まだ自分にできることがあるのではと思い、再び海へ。

2023年にWWF入局。海洋水産グループの一員として、ゴーストギア調査隊の実施管理を担当しています。

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