ユキヒョウのすみか、ヒマラヤをクリーンアップ!
2024/07/04
環境月間である6月、私たちがユキヒョウ保全プロジェクトを支援している西ヒマラヤ・ラダックで、クリーンアップイベントが開催されました。
WWFインドのフィールドチームと地元のNPOが、ボランティアの協力を得て、野生生物の生息地であるこの場所に捨てられているごみを拾い、集めて分別を行いました。分別を行なうのは、どういった種類のごみや、どのブランドのものが多いのかを明らかにし、対策を検討するためです。
過去、東ヒマラヤで同様のイベントを行なった際には、あるインスタント麺の包装が非常にたくさん回収されました。それがきっかけで、その食品製造会社が、ごみ問題の対応に乗り出すことになりました。
今回のイベントでは、棄てられたペットボトルが大量に回収されました。今後、地方自治体を通じて、製造元に削減と対策を求めて行く予定です。
プラスチックごみが海洋生物に与える影響は、広く知られるようになってきましたが、これは陸にすむ野生動物にとっても深刻な「公害」です。
インドの隣国スリランカでは、ゾウなどの野生生物が誤食で命を落とすのを防ぐため、使い捨てプラスチックの製造・販売が禁止されました。
WWFのユキヒョウ保全プロジェクトでは、地元の観光業に携わる人々に向けキャパシティ・ビルディングを行なっています。廃棄物の適正管理もそのひとつ。野生生物と地元住民の双方にとってプラスになる、真のエコツーリズムのモデルづくりを目指します。
私たち人間の便利さの影で他の生きものの命と健康が脅かされることのいないよう、日々の生活を見直さねばと思います(野生生物グループ・若尾)