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【COP26】日本の非国家アクターが世界に発信


国連気候変動会議COP26が開催されているイギリスのグラスゴーより、気候・エネルギーグループの田中です。

COP26 の会場には、各国政府が交渉する会議場の他に、自治体や企業、NGOなどの非国家アクターが活動を発信する場も設けられています。

たとえば、パビリオン、サイドイベント会場、記者会見場などは、各国政府と同様に非国家アクターも利用することができ、その活動を紹介することができます。

脱炭素化の実現には、非国家アクターの取り組みが欠かせないと認識されているからです。

各国からのパビリオンが数々並ぶ中の一画にある2階建てのジャパン・パビリオン。1階は展示スペース、2階がイベントスペースで多くの人が訪れる。
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各国からのパビリオンが数々並ぶ中の一画にある2階建てのジャパン・パビリオン。1階は展示スペース、2階がイベントスペースで多くの人が訪れる。

WWFジャパンが事務局を務める、日本の非国家アクターのプラットフォーム「JCI(気候変動イニシアティブ)」もここで活動を発信。

JCIのメンバー団体は、2018年の発足時の105から、わずか3年で6倍を超える672に増加し、それぞれの取り組みも進化し続けています。

11月8日には、その取り組みを世界に発信する「今こそゼロへ、気候危機に挑む日本の非政府アクターたち」と題するイベントを主催しました。

このイベントでは、それぞれの企業が1.5度目標の求める「2050年ゼロ、2030年半減」という削減レベルを実現するため、前向きにそして本気で取り組んでいることが発信されました。

また、ユースからは自分たちの未来を守るためにCOP26に参加したという熱い思いが届けられました。

会場は満席。気候危機がもたらす未来への不安から、使命感を持ってCOP26に参加したユースが熱い思いを発信しました。
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会場は満席。気候危機がもたらす未来への不安から、使命感を持ってCOP26に参加したユースが熱い思いを発信しました。

JCAのメンバー団体は、ACA(気候行動同盟)という非国家アクターの国際ネットワークの複数のイベントにも登壇。社会全体でセクターを越えた非国家アクターの協働を深め、自身の取り組みも強化しつつ、非国家アクターの声を各国政府に届け、政策に反映していくことの重要性を共有しました。

ACAイベントもまた満席。担当者なのに中に入れず、イベントの前半はガラス越しにイベントを見ながら、音声はオンライン配信で聞きました。
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ACAイベントもまた満席。担当者なのに中に入れず、イベントの前半はガラス越しにイベントを見ながら、音声はオンライン配信で聞きました。

脱炭素化に果たす非国家アクターの役割は拡大し続けており、世界の非国家アクターが一同に集い、COPを舞台にして情報発信と交流を行なうことは、「1.5度目標」達成への機運の醸成に大きく貢献しています。

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自然保護室(気候・エネルギー)
田中 健

修士(理学・九州大学)
福岡県庁、経済産業省で廃棄物管理やリサイクルなどの環境保全行政に従事、日本のリサイクル企業の海外ビジネス展開を支援。その後、日本科学未来館にて科学コミュニケーターとして、国内外の科学館、企業、研究機関などと連携し、科学技術や研究者と一般市民をつなぐ様々なプロジェクトを担当。2018年8月から現職。気候変動イニシアティブ(Japan Climate Initiative: JCI)等、企業や自治体など非国家アクターの気候変動対策の強化に取り組む。

子どもの頃から、自然や生き物の「なぜ?」を探るのが好きでした。自治体や国で環境保全に10年取り組むも、「もっとたくさんの人に環境問題を伝えたい!」と思い、一念発起。科学館スタッフとして環境・社会・教育など様々な分野のプロジェクトを通じて科学コミュニケーションの経験を積み、WWFへ。これまでの経験をまとめて生かし、地球温暖化という大きな課題にチャレンジ精神で取り組みます。

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WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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