生きもの豊かなチリの海を守っていくために
2019/09/24
日本のみなさんこんにちは、WWFチリのマリア・エリッサです。
チリ南部、チロエ島と本土を隔てる湾の一つコルコバド湾にある、「ピティパレナ・アニーウェ海洋保護区(Pitipalena-Añihué)」。私は2015年より、関係者と協力して、この保護区の管理計画づくりに取り組んできました。
2018年には、とても嬉しいことがありました。
保護区の周辺に住む地域の方々、サケ養殖を行なう企業、政府関係者との話し合いを重ね、遂にその計画案を完成させることができたのです。
関係者が協力して海洋保護区の管理計画がつくられるのは、チリで初めてのこと!
ピティパレナ・アニーウェでの取り組みは、海洋保護区を関係者が協力して適切に管理していくための、先進的な事例となりました。
チリの海を守っていくためには、こうした事例を他の場所にも広げていくことが欠かせません。
そのための重要な一歩として、2019年8月には、チリの環境省とともに、「適切な海洋保護区の管理に向けたワークショップ」を開催しました。
ワークショップには、海洋保護区の管理に関わる政府関係者や専門家をはじめ、34名もの方々が参加!
関係者が協力して管理をしていくことの必要性について話し合い、ピティパレナ・アニーウェの成功事例も広める、貴重な機会にすることができました。
チリではサケ養殖など人間の利用が拡大し、海や野生生物に脅威が迫っています。
ピティパレナ・アニーウェのような取り組みが広がり、他の海洋保護区でも関係者の協力による管理が進むよう、引き続き取り組んでいきます。(編訳:自然保護室 吉田)