【動画あり】2020年は地球環境の保全にとって重要な年
2018/12/11
11月17日から29日まで、第14回目となる「生物の多様性に関する条約(生物多様性条約)」の会議(CBD COP14)が、エジプトのシャルム・エル・シェイクで開催されました。
1993年に発効したこの条約には現在、約196ヵ国が加盟。約2年ごとにその国々が参加する、締約国会議(COP)が開催されます。
2010年に名古屋市で開催された会議(COP10)をご記憶の方も多いでしょう。
この時のCOP10では、世界の生物多様性を保全するため、各国が2020年までに達成する「愛知目標」が採択されました。
そして、今回のエジプトでのCOP14では、その「愛知目標」の達成に向けたさらなる行動と、2020年以降に世界の生物多様性を保全するための枠組みなどについて、合意が交わされました。
また、2020年までに「生物多様性サミット首脳会談」を開催することが決定されたことも、大きなニュースです。
しかし一方で、自然破壊や地球温暖化、資源の過剰な利用による生物多様性の損失は今も続いています。
実際、WWFが発表した地球環境の状況を明らかにした「生きている地球レポート2018」では、過去40年あまりで地球の生物多様性の豊かさが60%減少したことが示されています。
そして、この損失は社会、経済、生活などにおよび、人間自身の危機にもつながるものです。
生きている地球レポート2018(Living Planet Report 2018)No.4
生きている地球レポート2018(Living Planet Report 2018)No.5
生きている地球レポート2018(Living Planet Report 2018)No.6
マルコランベルティーニが語る「生きている地球レポート2018」(Living Planet Report 2018)
「愛知目標」を振り返る2020年は、生物多様性の保全に向けた、世界の国々の取り組みの成果が明らかになる1年です。
それが発表されるのは、2020年に中国の北京で開かれる、次の生物多様性条約会議(COP15)。
その開催に向けて残された、これから始まる最後の約1年あまりの間に、私たちにどれだけのことができるのか。
未来はその取り組みにかかっています。(自然保護室 清野)
CBD COP14 の詳細は以下をご覧ください。