「食品ロス削減の日」(10/30)を覚えてください


「食品ロスの削減の推進に関する法律」(食品ロス削減推進法)が2019年10月1日に施行され、10月は「食品ロス削減月間」、10月30日は「食品ロス削減の日」となりました。

 世界で生産される食料は年間約40億トン。そのうち廃棄される量は約13億トンと、生産量の約3分の1にもなります。

 一方で、世界人口の約11%にあたる約8.2億人が飢えに苦しんでいます。
 もし13億トンを廃棄せずに利用すれば、飢餓に苦しむ人を助けることができる可能性があります。

 国連の「持続可能な開発目標」(SDGs)にも食料廃棄削減の目標があります (SDGs12.3)。

 食品を捨てれば、食材だけでなく、生産するのに使われた土地や水、輸送時のエネルギー資源もムダになります。
 世界の陸地の34%は農地などに使われ、淡水の69%は農業や畜産などに利用。さらに食料生産や輸送過程でのエネルギー消費量は全体の30%にあたり、地球温暖化につながる温室効果ガスを発生させます。

© Jürgen Freund / WWF

フィリピン、パラワン島の農地開拓

© Peter Caton / WWF-UK

ブラジル、大豆農園の潅水用大型スプリンクラー

もし世界中で食料の3分の1を捨てなければ、

  • 18,919km2の森林がムダにならない。これは四国の面積に相当。
  • 250兆リットルの水を節約できる。76億人が30年間飲める量。
  • エネルギー消費量が10%減る。10億軒の家屋の年間電力量に相当。

毎日の暮らしで食品ロスを減らすには

  • スマート・ショッピング:計画的に、必要なものを買う。必要な食材を事前に把握。
  • スマート・クッキング:作り置きや冷凍など、保存方法を工夫する。食材を使い切る。
  • スマート・イート:適量を食べ、分け合う。果物や野菜を多めに食べる。

先日、静岡県の青果業の方から食料廃棄について問い合わせがありました。販売するお弁当に食品ロス削減で節約できる水の量をPOPで表示しているそうです。食品ロス削減の日を機に、こうした取り組みが広がっていくといいですね。

© 青木哲人
スマート イート

スマート イート

© Elizabeth Dalziel / WWF-UK

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企画管理室
清野 比咲子

深海生物や昆虫など人間には思いつかない生きものを知るたびに仕事への意欲をキープしています。ワシントン条約会議で世界の人々の真剣な議論を目の当たりにし、自然保護の醍醐味を味わいました。いまは、地球にダメージを与えない新たな時代の暮らし方を模索し、「環境なくして経済なし」と言い続けています。

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