ライオン、ジャガー、ユキヒョウ… 大型ネコ科動物たちと共に生きるために
2023/07/26
日本の皆さん、こんにちは!
WWFインターナショナルで、大型ネコ科動物保全のコミュニケーションと資金調達を担当しているサナ・アーメッドです。
6月にネパールで開催された、WWFの会議の帰りに日本に立ち寄りました。
今回の会議「Living with Big Cats(大型ネコ科と共に生きる)」には、ライオン、ジャガー、ユキヒョウ、そしてトラのプロジェクトに関わる各国のスタッフが参加。
5日間にわたり保全活動の進捗や科学的な最新の知見の共有、課題解決のため話し合いを行ないました。
参加者は、世界各地から集まってきているので、当然対象種も活動地域も異なります。しかし、驚いたことにその悩みは共通。こうした機会に他のプロジェクトの成功例や失敗例を知ることで、課題の解決に一歩近づけるので、みな真剣そのものでした。
生息地の劣化に並ぶ共通の課題は、人と動物のあつれきや衝突です。映像で見るトラやライオンは、勇壮で美しい野生動物ですが、それが自分の村に現れ、大切な家族や家畜が襲われるとなれば、たちまち害獣となります。
大型ネコ科動物の保全に関するプロジェクトは、決してジャガーやユキヒョウだけを守る活動ではありません。
その獲物となるさまざまな草食動物、それらを育む植物豊かな生息地、そしてそこに生きる人たちの暮らし。これらの全てを、命のつながりが育む一つの自然として、未来にのこしていく取り組みなのです。
日本をはじめ世界中の皆さんのご支援によって、こうした活動に取り組めていることに、WWFの一員として心から感謝しています。
これからも仲間たちと一緒に、人と大型ネコ科動物が共存できる社会を目指して頑張ります(代筆:若尾慶子)!