© Michel Gunther / WWF

原発の「積極利用」への疑念を伝えませんか?


2011年3月11日に発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故。その反省に立ち、政府は原発の新増設・建て替えを「想定していない」と繰り返し述べてきました。また2021年に策定された第6次エネルギー基本計画でも、「可能な限り原発依存度を低減する」ことが示されていました。

これらの方針が今、国民的な議論なく、大きく転換されようとしています。

政府は、原子力を積極的に活用するための政策案4つについて、パブリックコメントを実施しています。今ある原子炉のより長期の運転、「次世代型革新炉」の開発・建設などを含むものです。

しかし、この方針転換について国民の間で十分に議論できた、と本当に言えるのでしょうか? 少なくとも3年かけて策定した第6次エネルギー基本計画にまったく背をそむけて、国民的な議論を欠くプロセスで方針転換することになります。地球温暖化の防止に向けたエネルギーのあり方は、もっと慎重に決めるべきではないでしょうか?

少しでも「これでいいのかな?」と思われた方。短くても簡単でも大丈夫です。一文でもOK。その率直なご意見こそ必要です。ぜひ多くの皆さんの声を政府に届けましょう!

WWFジャパンではパブリックコメントを提出しました。また、気候変動問題に取り組むNGOのネットワーク組織・CAN-Japanも、各メンバー団体からの情報発信をまとめています。問題の詳しいポイント、ご意見の書き方・出し方など、きっと役立つ情報が見つかるはずです。関連リンクから、ぜひご覧ください!
(気候・エネルギーグループ 吉川)

関連リンク

パブリックコメントに関する各資料掲載・意見提出先(政府ウェブサイト)
(締切:2023年1月21日0時0分)「高経年化した発電用原子炉に関する安全規制の概要(案)に対する科学的・技術的意見の募集の実施について」
(締切:2023年1月22日23時59分)「『GX実現に向けた基本方針』に対する意見募集」
(締切:2023年1月22日23時59分)「今後の原子力政策の方向性と行動指針(案)に対する意見公募について」
(締切:2023年1月23日18時0分)「『原子力利用に関する基本的考え方』改定に向けた御意見の募集について」

WWFジャパンの関連ウェブページ
【WWF声明】遅すぎるカーボンプライシング本格導入と拙速すぎる原発方針転換のGX基本方針案に抗議する ※WWFジャパンの提出意見も掲載しています。
46%、さらに50%の温室効果ガス削減目標(2030年)を実現する 「2030年エネルギーミックス」提案~2050年100%自然エネルギーで賄う社会に向けて~

CAN-Japanによる情報発信
CAN-Japanウェブサイト「GX基本方針(案)に対するCAN-Japanメンバー団体からの情報発信」

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自然保護室(気候・エネルギー)
吉川 景喬

公共政策修士(専門職)(京都大学) 大学院では環境政策、公共ガバナンスを中心として公共政策学を専攻。修了後は、大手物流企業でコーポレートガバナンスに関する業務に従事。2021年にWWFジャパンに入局。気候変動・エネルギーに関する国内政策アドボカシーを担当。

学生時代には季節のおいしいものを食べ歩き、度々近所の川べりを散歩していました。皆さん一人ひとりに身近な自然があるかと思います。それを根底から揺るがす気候変動。その対処に向けて社会の全てのアクターの方々と一緒に取り組んでいきます!

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