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世界ユキヒョウの日-西ヒマラヤからお届けします!


今日、10月23日は、最も高地にすむネコ科動物、ユキヒョウの保全を考える日です。世界各地でこの日を記念した催しが行なわれます。

© Muhammad Osama

WWFジャパンがユキヒョウ保全プロジェクトを支援している西ヒマラヤ・ラダックでも、地元の若者たちと一緒に、ユキヒョウをはじめとする野生動物への理解を深めるイベントが開催されました。

私も参加したので、ラダックからその様子をレポートします!

私も生徒たちに野生動物と人とのあつれきや生息地の劣化といったラダックと日本に共通する課題があることを伝えました。
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私も生徒たちに野生動物と人とのあつれきや生息地の劣化といったラダックと日本に共通する課題があることを伝えました。

WWFインドと私たちWWFジャパンのメンバーが訪れたのは、ラダックの首都レーから南へ約75Kmのギャ村です。

ユキヒョウ、オオカミ、ウリアルなどが生息するこの地域のギャ高校で、生徒による寸劇、スピーチ、クイズ大会やトレッキングを通じて野生動物を保全する意義を考えました。

寸劇を真剣に見る生徒たち。高校といっても3歳から17歳までの幅広い年齢層の生徒が通っています。
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寸劇を真剣に見る生徒たち。高校といっても3歳から17歳までの幅広い年齢層の生徒が通っています。

この村出身の映像作家であるスタンジン・ドルジャイ氏もゲストとして出席しました。彼の生徒に向けた「ユキヒョウを頂点とする野生動物のつながりを知って、この地球が人間だけのものでないことを感じて欲しい。そしてこの村に誇りを持って欲しい。」という言葉が印象的でした。

トレッキングルートにあった古いオオカミ用の罠について説明するWWFインドのスタッフ。生徒からさまざまな質問が投げかけられました。
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トレッキングルートにあった古いオオカミ用の罠について説明するWWFインドのスタッフ。生徒からさまざまな質問が投げかけられました。

室内でのイベントの後は、学校から6Kmほどの距離をトレッキングしました。参加者からは、「ユキヒョウが見られなかったのは残念だったけれど、双眼鏡でブルーシープの群れが見られて楽しかった!」という声が聞かれました。

ブルーシープの群れ。バーラルとも呼ばれる草食動物で、ユキヒョウの重要な獲物でもあります。
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ブルーシープの群れ。バーラルとも呼ばれる草食動物で、ユキヒョウの重要な獲物でもあります。

今日のイベントをきっかけに、この地域の生態系を守る輪に加わってくれる仲間が増えますように!

© naturepl.com / Francois Savigny / WWF

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自然保護室(野生生物)、TRAFFIC
若尾 慶子

修士(筑波大学大学院・環境科学)
一級小型船舶操縦免許、知的財産管理技能士2級、高圧ガス販売主任者、登録販売者。
医療機器商社、海外青年協力隊を経て2014年入局。
TRAFFICでペット取引される両生類・爬虫類の調査や政策提言を実施。淡水プロジェクトのコミュニケーション、助成金担当を行い、2021年より野生生物グループ及びTRAFFICでペットプロジェクトを担当。
「南西諸島固有の両生類・爬虫類のペット取引(TRAFFIC、2018)」「SDGsと環境教育(学文社、2017)」

子供の頃から生き物に興味があり、大人になってからは動物園でドーセントのボランティアをしていました。生き物に関わる仕事を本業にしたいと医療機器業界からWWFへ転身!ヒトと自然が調和できる世界を本気で目指す賛同者を増やしたいと願う酒&猫好きです。今、もっとも気がかりな動物はオガサワラカワラヒワ。

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生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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