【COP27】グラスゴーのCOPからの「前進」を示せるか!?
2022/11/18
COP27(国連気候変動枠組条約第27回締約国会議)、シャルムエルシェイク滞在中の山岸です。
会期もいよいよ終盤。今日が終われば、残すところあと1日となりました。
しかし、「気候変動による損失と損害を救済する基金を作るのか、作らないのか」や「削減対策を精査しながら強化していくためのプロセスをどう立ち上げるか」といった今回の個別主要議題での決着が見えていません。
加えて、カバー決定と呼ばれる、全体を包括しつつ、個別論点に盛り込めなかった事項を扱う決定文書についても、交渉が難航しています。今朝の段階で議長国から原案のようなものが出てきましたが、まだまだ練られているとは言い難い状況で、各国から、これはダメ、あれはダメといった意見がたくさん出ている状況です。
去年のCOP26では、このカバー決定に、(もはや2°Cではなく)「1.5°C」に抑えることを強調する文が入ったり、石炭火発の段階的削減(phase down)という言葉が入ったりしたことで話題になりました。
個別議題での成果に加えて、このカバー決定でも、去年のグラスゴーCOP26の「先」へ行けるのかが問われています。
このペースでいけば、ほぼ間違いなく会期は延長します。世界で高まる気候危機への懸念に見合った成果が出ることを、WWFとしても求めていきます。