CO2フリー・国産エネルギーのグリーン水素に注目![FREA前編]
2022/06/17
脱炭素社会の実現には、電力を再生可能エネルギーなどで脱炭素化することがまず重要です。しかし実は日本で使われている化石燃料エネルギーは、電力以外の熱や燃料用に60%も使用されているんです。これをCO2フリーにするのが難しい・・・。
電力は今の技術でCO2フリーにしやすいのですが、車などの燃料や産業用に必要となる高熱は、今のところ化石燃料以外ではできにくいからです。
そこで注目を浴びるのがCO2を含まない水素です。水素は車の燃料にすることもできますし、化学業界などで必要な高熱を作り出すこともできます。
その水素は製造方法によって色分けされています。
グリーン水素:再生可能エネルギーを使って水を電気分解して作る水素(一番環境にやさしく、かつ国内で製造できるエネルギー)
ブルー水素:化石燃料から作り、排出されるCO2を地中に埋める技術(CCS)を使う(製造過程で出るCO2は地中に埋められるので実質CO2フリー。しかし日本には埋める場所がほぼないので、ほぼ海外生産となる)
グレ―水素:化石燃料から作り、製造過程で出るCO2はそのまま大気中に出してしまう(CO2削減にはつながらないが、今のところ一番安い)
実は日本政府が2030年に向けて予定している水素はほとんどがグレー水素で、海外で化石燃料から作られ輸送されるため、CO2フリーではなく国産でもありません。しかし価格は今の段階では一番安くすむから、実用化に向けてはここからスタート、というわけです。
しかし海外情勢による化石燃料価格の高騰で痛感したように、本来はエネルギーは国産が理想。また、そもそも脱炭素化をはかるためのエネルギー変換なのですから、グリーン水素がベストです。
果たして日本では、再エネ由来の国産グリーン水素の可能性がどの程度あるのでしょうか?
そこで福島県郡山市にある国立研究開発法人産業技術総合研究所 福島再生可能エネルギー研究所(FREA)を訪問しました。わかったことは、再エネから水素を作る水の電解装置を大型化していくことで価格を抑え、天気次第で変動する再エネから効率よく水素製造ができうること。日本国産エネルギーの未来の可能性を感じて心が弾みました!
ぜひ日本のグリーン水素の可能性をご一緒に感じてください!