【動画あり】中央アジアの高原でユキヒョウの姿を撮影
2019/04/03
※2023年6月26日をもって、WWFロシア(Vsemirnyi Fond Prirody)はWWFネットワークから離脱しました。
先日、WWFロシアの事務局から、野生のユキヒョウの姿を捉えた映像が届きました。
【動画】中央アジアの高原でユキヒョウの姿を撮影
撮影場所はシベリアの南端、ロシアとモンゴルの国境地帯に広がる、アルタイ山脈のウコク高原。手つかずの自然が残る、貴重なフィールドの一つです。
WWFロシアが調査用の自動撮影カメラ(カメラトラップ)を使い、ここで初めてユキヒョウの姿が捉えられたのは、2017年の初めのことです。この時は、2頭の子を連れた、メスのユキヒョウの姿が確認され、彼女には「ユザンカ」という名前が付けられました。
2018年にも、ロシアにあるアルタイ共和国の保護区のレンジャーたちによる調査チームが、11台設置したカメラのうち、7台で撮影に成功。その後の分析により、3頭の個体を特定することができました。
これまでの結果から、現在このウコク高原に生息していると考えられるユキヒョウは、少なくとも5頭います。
現地では、保護区の運営やパトロールなどの資金が不足しているほか、ユキヒョウ自体も密猟や地球温暖化がもたらす生息環境の変化により、絶滅が心配されている動物。
その生態や行動も、まだ多くが謎に包まれています。
問題は多く残されていますが、それでも、マイナス40度の極寒の原野に分け入って調査に挑む、現地のレンジャーやスタッフたちの頑張りには、本当に勇気づけられる思いです。
現地での活動や、その調査結果に注目しつつ、地球温暖化の防止をはじめ、日本でもできる取り組みを推進していきたいと思います。