象牙とアフリカゾウ 7月31日は「世界レンジャーの日」です。
2018/07/26
広報担当の大倉です。
7月31日は「世界レンジャーの日」です。
レンジャーは、世界各地で国立公園などの保護区を警備し、野生生物を密猟から守る業務などに就いています。
その働きは重要で、たとえば、対策が成果を上げているネパールからは、トラやサイの「密猟ゼロ」が1年続いた、2年続いたといううれしい知らせが届くことがあります。
ネパールにはレンジャー以外にも地域住民によるパトロール組織があったり、ネパール軍が協力していたりするので、手厚い体制ができているのです。
一方、レンジャーが非常に厳しい現実に直面している地域があるのも事実です。
密猟が激しいアジアやアフリカ中部をWWFが調査してみたところ、年間で100人を超えるレンジャーが密猟者との闘いで、任務中に亡くなっていることが判明しました。
密猟者が武器を所持している場合、レンジャーは殺されたり、重傷を負うことがあります。
途上国では、負傷後に、満足な治療を受けることができず、命を落とすケースも見られます。
アジア全体で見れば、トラやサイの密猟がなくなりません。
アフリカでは、アフリカゾウへの密猟が激しくなり、年間2万頭ものゾウが殺されています。
野生生物の密猟の背景には、その骨や毛皮や象牙、あるいはそれらでできた薬などの製品を求める需要があります。そして、こうしたものの取引は、国境を越え、違法に行なわれるため、取り締まるのが容易ではありません。
今年の「世界レンジャーの日」は、密猟と闘うレンジャーたちの勇敢な働きに思いをはせ、アジアやアフリカにおけるトラやサイやゾウを守る活動を支えたいと思います。