国際プラスチック条約 企業連合(日本) INC-4声明
2024/04/15
私たち日本で活動しビジョン・ステートメントに賛同する企業は共同で、プラスチック製品のライフサイクル全体に対処する調和した規制に裏付けられた法的拘束力のある国際プラスチック条約を支持しています。そして、2024年4月に第4回政府間交渉委員会(INC-4)が開催されるのに際し、日本政府に対し、以下を要請します。
・自主的取組で得られた教訓を基に、世界的なプラスチック汚染を解決し、透明性を確保し、公正な競争環境を築くための「世界共通の義務的なルール」を構築すること。
・緊急性を持って変化をもたらすのに最も効果的な、「禁止・段階的削減」、「リユース政策」、「製品設計要求」、「拡大生産者責任」、「廃棄物管理」の5つの分野における条項についての議論を優先すること。
・先ずは容器包装のような既に一定の調整が進む製品や分野に特化しつつ、「継続的に規制を強化するアプローチ」に合意すること。
これらを実行するために、情報共有、能力開発、財政サポートの強化が必要だと考えます。
上記で挙げた5つの優先事項については、全ての国への義務的措置を以下の通り導入することを提案します。
<禁止・段階的削減>
サーキュラーエコノミーを阻害し、深刻な健康リスクをもたらし、また、自然環境に流出するリスクの高いプラスチックを使用した製品において、技術的観点からの実現可能性も踏まえつつ合意したものにつき、国際的に調和した形での禁止と段階的削減
<リユース政策>
廃棄物の最小化に貢献するリユースをシステムとして実現するための政策
<製品設計要求>
明確な定義と調和した優先順位に基づいた製品設計要求
<拡大生産者責任>
共通の方式と個別のタイムラインに基づく、拡大生産者責任(EPR)規制
<廃棄物管理>
回収・選別・リユース・リサイクルにつき国別のターゲットと基準を設定するための共通のフレームワークの構築
2022年の国連環境総会での決議により、国際社会は2024年中に世界共通ルールに基づく野心的な国際プラスチック条約の文書を完成させなければなりません。交渉で重要な役割を担う日本政府に対し、私たちは、上記の野心的な国際プラスチック条約を発足させるために、更なる貢献をすることを呼びかけます。
国際プラスチック条約 企業連合 (日本)について
日本でプラスチックのサーキュラーエコノミーを進める10社が参画し、WWFジャパンを事務局として、2023年11月1日に発足。世界で200以上の企業、金融機関が参加する国際プラスチック条約企業連合(グローバル)と連携し、プラスチックをサーキュラーエコノミーへと移行させ、プラスチックが廃棄物となり汚染を引き起こすことを阻止することのできる、野心的な国連条約の締結を求めています。2023年11月のINC-3開催に際し、日本政府に対し声明を発表しており、今後も野心的な国際プラスチック条約を目指し、共に活動していきます。
国際プラスチック条約 企業連合(日本) 参画企業 (五十音順)
Uber Eats Japan 合同会社
株式会社エコリカ
キリンホールディングス株式会社
サラヤ株式会社
テラサイクルジャパン合同会社
日本コカ・コーラ株式会社
ネスレ日本株式会社
ユニ・チャーム株式会社
ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス合同会社
株式会社ロッテ
事務局 公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン(WWF ジャパン)