プライム上場企業の14%がSBT認証・コミット
2024/08/06
WWFジャパン気候・エネルギーグループでインターンをしています、岩瀬です。
私は3月まで損害保険会社に勤めていましたが、近年の異常気象による水災・風災に伴う保険金支払いの増加や、SDGsやESG投資推進の社会的ムーブメントから、気候変動をリアルに感じ、専門的に環境問題を学びたいと思い、現在は大学院で地球環境学を専攻しています。
また、日本の気候変動を解決させるためには企業の力は必要不可欠であるため、企業の対策を活性化させたいという想いから、WWFジャパン気候・エネルギーグループで企業エンゲージメントに関する業務のお手伝いをしています。
今回は、企業の気候変動目標のグローバルスタンダードであるSBTiについて、SBT認定取得・コミットしている日本企業の東京証券取引所の市場区分の調査を行ないました。
▼SBTiについてはこちら
https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/409.html
SBT認定・コミットしている日本企業(※)のうちプライム市場に上場しているのは241社、これはプライム上場企業全体の14.7%にあたります。
スタンダード市場は1,602社のうち13社、グロース市場は589社のうち1社、非上場会社のSBT認証・コミット社数は53社でした。
日本におけるSBT取得企業数は増えているものの、市場全体の割合から見ると、まだまだ少ない状況です。
パリ協定で示された世界の平均気温の上昇を1.5度に抑えるという目標の達成のためには、各企業が科学的根拠に基づいた目標を設定する必要があります。
もちろん目標設定だけではなく、それを達成していくことに意味がありますが、そもそも企業自身の目標を明確にしないことには、取り組みも進みません。
特に影響力の大きいプライム上場企業には、効果的な気候変動対策として、SBT認定を取得して欲しいと強く思います。