地域のチカラで日本の生物多様性を守る~この季節に考えたいこと~
2024/06/19
今年も芽吹きの季節が巡ってきました。
さまざまな生きものたちも活動的になり、それを実際に目にしたり、触れたりする機会も増えてくるでしょう。
そんな生きものとの触れ合いは、自然や生きものを正しく理解する上で大切な機会です。
でも、かかわり方の度合いが過ぎて、生息地の自然を乱したり、たくさん捕獲・採集してしまうなどの行為は、生態系を脅かす問題につながります。
こうした問題を防ぐため、日本の地方自治体の中には、野生生物の保護条例を作り、希少な生物やその生息環境を守っている例が数多くあります。
各地方自治体では、地域で大切にされている野生生物を、積極的に保全する取り組みを推進しています。
残念ながら日本の国内では、野生生物の過剰な捕獲や採集によって、希少な生きものが絶滅の縁に追いやられ、地域特有の自然が脅かされる問題が続いています。
これを解決するためには、それぞれの地域での保全に向けた取り組みが欠かせません。
その中で、地方自治体がそれぞれ野生生物の保全に取り組み、市民がこれに参加するなら、それは大きな力となり、さまざまな野生生物と生態系が形作る「生物多様性」を、未来に向けて守ることにもつながっていくでしょう。
生きものとかかわる機会も増えてくるこの季節。
皆さんがお住いの地元自治体では、どのような条例を定め、野生生物を守る取り組みを行なっているか? ぜひご関心をもって、調べてみてください。
(野生生物グループ担当:柴田)
【参考】
日本各地の希少野生生物の保護に関する条例の一覧
「希少野生生物の保護に関する条例 」
(一般財団法人地方自治研究機構のホームページ)