© 公益社団法人 大阪自然環境保全協会

万博テーマ「いのち輝く」を考えるシンポ


2025年に大阪で開催される大阪・関西万博。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」で、SDGsに加え、生物多様性や気候変動、プラスチック対策などに関連する国際目標への貢献が掲げられています。

この万博会場となる大阪市住之江区の夢洲(ゆめしま)は、人工的に造成された土地でありながら、シギ・チドリ類などをはじめとして多くの渡り鳥や動植物が生息することで、大阪府の生物多様性ホットスポットAランクに指定されています。

しかしながら、主催する大阪市と博覧会協会は一定の保全策はするとしつつも、原則として万博終了後の跡地にはIRなどの観光施設を建設するとしており、夢洲の自然環境はごく一部を除いて消失する予定です。

大阪湾はかつては水鳥が多数飛来する日本でも有数の地域だっと考えられています。戦後大阪湾沿岸の干潟は99%が消失しましたが、今もなお環境さえ整えば数千羽の水鳥が飛来することが分かっています。

© 公益社団法人大阪自然環境保全協会

セイタカシギ(環境省VU) シギ・チドリ類は生息地の消失・劣化の影響で減少が続いている

開催まで2年を切った中、夢洲を含めた大阪湾の自然環境の再生や保全を考えるシンポジウム「大阪ベイエリア いのち輝く自然を取り戻すために」が11月19日(日)に大阪市立自然史博物館で開催される大阪自然史フェスティバル(18~19日)で行われます。

http://www.omnh.net/npo/fes/2023/program/index.html#ttl-program01

人工的で一時的な環境だったのだから消失しても仕方がないと考えるのか、万博開催を契機に大阪湾全体の自然環境の再生を目指すレガシーを残すべきなのか、これを機会に一緒に考えてみませんか。

この記事をシェアする

自然保護室(海洋水産 グループ長)
前川 聡

修士(動物学・北海道大学)
渡り性水鳥の全国調査および国際保全プログラムのコーディネーター業務、WWFサンゴ礁保護研究センター(沖縄県石垣島)での住民参加型の環境調査および普及啓発業務、海洋保護区の設定および管理状況の評価業務等に従事後、2011年より東日本大震災復興支援プロジェクトと水産エコラベルの普及および取得支援に携わる。養殖業成長産業化推進協議会委員。

日本各地の漁師町を訪ねては、持続的な養殖や漁業の推進のために関係者の方々と話し合いをしています。道すがら、普段はなかなか見ることができない風景や鳥を見つけては、一人ほくそえんでいます。もちろん、新鮮な魚介とお酒も! 健康診断の数値が気になるAround Fifty

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

PAGE TOP