© Hkun Lat / WWF-Myanmar

拡大する野生生物のオンライン取引についての報告書


生物多様性グループ松田です。

2022年4月1日WWFは新しい報告書『Going Viral, Myanmar‘s Wildlife Trade Escalates online』を発表しました。

この報告書では、野生生物の取引がオンラインを通じて加速していることが示されています。

今回の報告では以下のことが明らかになりました。

  • 2021年には173種、11,046点以上の製品がオンラインで取引
  • オンライン販売の96%は生きた動物に対するもので、そのうち87%は野生から採取
  • 哺乳類の販売投稿は、2020年から2021年にかけて241%増加
  • 最大のオンライン取引グループの会員数は19,000人以上、1日に30件以上の投稿
  • IUCNレッドリストに掲載された取引種の数は、2020年から2021年にかけて80%増加

この結果は、絶滅の危機に瀕している野生生物の違法な取引によりミャンマーの生物多様性を脅かしていること、また生きた野生生物の取引により、動物由来感染症(人獣共通感染症)へのリスクが高まっていることを示しています。

現地で活動する自然保護団体やその他の市民社会団体は、観光、物流、金融、輸送、テクノロジー業界といった 民間企業、法執行機関、そして必要に応じて国際機関とともに、あらゆる段階で違法な野生生物取引を阻止するよう提言しています。

いろいろと難しい状況が続く国ですが、頑張っています。
WWFのアジア太平洋地域での活動ネットワークとの協働を通じて、私も可能な限り生態系保全活動に貢献できればと思います。

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自然保護室(生物多様性 グループ長)
松田 英美子

博士(応用微生物学・東北大学)
学位取得後、アメリカ国立衛生研究所(National Institutes of Health)の国立がん研究所にて、酵母を使った基礎研究に8年従事。日本に拠点を移したのち、特にASEAN諸国を対象とした気候変動対策や、気候変動枠組条約国際交渉などに携わる。2019年にWWFジャパン入局。生物多様性担当。

WWFジャパンに入局して、すこしだけ、虫に対する抵抗力がついたような気がします。
#虫も生態系の構成要素
#ネイチャーポジティブ
#目指せ地球一個分の暮らし

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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