気候変動に関するバンコク会議、COP24に向けてルール作りが(意外と?)前進!
2018/09/12
気候変動・エネルギー担当の小西雅子です。
2015年に採択された歴史的な気候変動対策の国際協定である「パリ協定」を、世界各国がどのように実施していくか。そのルール(実施指針)を議論するバンコク会合(APA1-6及びSB48-2)が終了しました。
これは、2018年末にポーランドで開催される国連の温暖化防止会議(COP24)で決定されることになっているパリ協定のルール作りのための最後の準備会合です。結果、(意外と!)交渉が前進。もちろん十分ではないのですが、COP24における合意への道が、なんとか見えてきました。
今回のバンコク会合は、各国の事務方レベルで交渉される会議です。つまり政治的な決定権のある政府高官たちが来る会議ではありません。
そうした前段階の会議で、自国の主張に反した方向に話が進むのは各国とも嫌なので、なかなか進展しないことがよくあります。
しかし、このバンコクで交渉を進めないと、COP24でのルール作りの合意には間に合いません!
そのため、今回の会議では、各国が初日から真剣に、実質的なルールを交渉したのです!
そもそもの交渉の仕方でもモメることの多いこうした会合では、これはなかなか無いことでした。
しかもここまで議論をリードしてきた議長たちに対し、各国が結構信頼を寄せており、(意外と!)ルール作りの交渉は進展。
論点によって差はあるものの、COP24に向けて、ルール文書の草案となる文書が形作られるなどある程度進展することができる結果となったのです!
もちろん交渉官たちが涙目になるほど鋭く対立した深刻な論点はそのままCOP24に持ち越されていますが、なんとかパリ協定の実施に向けて各国ともに真剣に取り組んでいることが感じられたバンコク会議でした!
詳しくはぜひ会議報告をご覧くださいませ!