トラに森で出会ったら・・・
2018/06/27
※2023年6月26日をもって、WWFロシア(Vsemirnyi Fond Prirody)はWWFネットワークから離脱しました。
こんにちは!会員係の安藤です。
野生のネコ科で最大の動物シベリアトラ。
厳寒さに耐える美しい毛皮と琥珀色の瞳を持つ、ファンの多い動物です。
でも、いくら「トラ好き」の方でも、実際にトラに遭遇したら…!?
そんな経験をされた方に先日、お話しをお聞きしました!
極東ロシアのラゾフスキー自然保護区で働くカメラマン、ウラジミール・メドベデワさんです。
何年か前、森で撮影していた時のこと。突然、14mほど先にシベリアトラが!
レンズを覗き込んだままショックで固まってしまったウラジミールさん。
間合いを詰めてくるトラ。その距離10m…!
固まり続けるウラジミールさん…!!
と…トラは突如立ち止まり、森の奥へ消えていったそうです。
理由は分かりません。豊かな森なので食事の必要がなかったのかもしれません。
ウラジミールさんは「長年ここで野生動物の写真を撮ってきたけど、実際にトラを目の前にしたら、何も考えられずに動けなくなったんだ」と仰っていました。
そうした危険に遭っても、変わらず森での仕事を続けるウラジミールさんが「森が回復し、野生動物の数が増えることがとても嬉しい」と話していたのは印象的でした。
ちなみに、森でトラに会った際の「正しい」対処方法を聞いたところ、
「絶対に背を向けて逃げない。発煙筒などを持っていたら、火をつけて怯ませる」とのこと。
ただ、虫の居所が悪いと、それでも襲われることがあるそうなので、おススメは、十分な準備をして専門家に同行してもらうこと、のようです。
想像以上に過酷で、危険な自然保護の現場。
それでも、活動が続けられるのは、熱意をもって取り組む人たちのおかげです。
日本からも応援を続けていきたいと思います。