どうなる?温暖化の科学をめぐるIPCC会議
2013/09/26
スウェーデンのストックホルムより、温暖化担当の小西です。
こちらで開かれているIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第1作業部会の総会は、開催日程の半分が終わりました。
温暖化の科学について、世界の政策決定者向けにまとめる「要約」の文章を、115か国の政府代表団が承認する大事な会議、なのですが、まだ承認された文章はまだ10分の1くらいです。
進展の遅さが危ぶまれる中、3日目からは早朝8時から深夜10時まで会議が延長されました。食事もすべて会場内。文字通り缶詰め状態です。
異なる意見が多く出されて合意の糸口が見えない項目は、小グループで議論が進められていますが、すでに3つもこの小グループが作られました。
特に温暖化の交渉にもからみそうな項目は、初日から小グループが作られましたが、まだ合意に達していません。
それでも、世界中の第1級の科学者たちがこれだけ一堂に会し、100か国以上の政府が真剣に中身を吟味しながら、政策決定者向けにわかりやすい要約を作ろうと力を尽くしているさまを目の当たりにすると、IPCCが今の段階の最新の科学のコンセンサスを提供しようとする良心を強く感じます。
私たちWWFからは約10人のスタッフが参加し、朝から夜までシフトを組んで、別室の議論も含めて、すべての議論を傍聴していますが、本当に寝る時間がない感じ。
それでも、ランチタイムや休憩時間には、IPCCの主執筆者たちによるさまざまなテーマのプレゼンテーションがあり、実に勉強になる環境でもあります!まさに最新の温暖化の科学の発表前夜、科学漬けの毎日を送っています。
報告書の発表は27日の予定です。どのような展開になるか、ぜひご注目ください!