珍重されるイッカクの牙 一本のお値段は!?
2017/06/28
事務局の最寄り駅まで乗る朝の満員電車。
今朝方、その中で揺られながら、「自分の前歯の一本が、自分の身長と同じくらい長かったら、どうなるだろうか?」などという意味のない想像をしてみました。
考えていたのは他でもない、イッカクの牙、の話です。
イッカクは北極圏の海に生息する小型のハクジラの一種で、オスは前歯の一本が異様に長く、ねじれながら伸び、体長の3分の2くらいの長さになることがあります。
この牙を、何のために使っているのか?
答えはいまだ明らかになっておらず、進化と生命の謎の一つといえるかもしれません。
そんなイッカクの牙について、思わぬところで情報を目にしました。
先日、日本国内での象牙取引の違法事例が報道されましたが、この件で書類送検された古物商の買取広告に、このイッカクの牙が2点、載っていたのです。
買取事例の値段はそれぞれ58万、64万円!と、かなりの高額。
大きさは分かりませんでしたが、おそらく根元からと思われるそのままの牙でした。
全体量はそれほど多くはないと見られていますが、日本がイッカクの牙を輸入していること、そしてこうした骨董などの扱いで売買されていることは以前から知られています。
しかし、この牙が買われた後、どう使われているのか? これについては、あまり情報がありません。(ご存知の方がいらっしゃいましたら、是非お知らせを!)
いずれにしても、こうした取引が野生のイッカクの生息を脅かすようなことがないようにしてゆかなければなりません。
長い牙の謎が解き明かされる時が来るかもしれませんが、その日まで野生のイッカクたちが北極の海で元気に生き続けられるように、頑張ってゆきたいと思います。(広報担当 三間)
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