未来に向けて「歩む」市民の意志 COP21開幕を控えて
2015/11/30
フランスのパリより、温暖化担当の山岸です。
こちらでの国連気候変動会議「COP21」を目前に控えた28日と29日は、気候変動の防止を求めて世界の市民が行動するグローバル・アクション・デーでした。
この両日、日本の東京と京都を含めた、175か国の2,300都市でCOP21の成功を求める集会や行進などのさまざまなイベントが企画され、57万人を超える人々が参加したと伝えられています。
COP21の開催地、パリでは、40万人もの市民によるマーチが計画されていましたが、2週間前に起きた同時テロによる非常事態宣言のため、中止を余儀なくされました。
けれども、29日の朝、パリ中心部のレピュブリック(共和国)広場には大勢の市民が駆けつけ、世界の人々と同じく、COP21に託す思いを表しました。
フランス共和国を象徴する女性像マリアンヌの銅像が建つこの広場は、フランス革命の時代から大規模な集会や行進の開催地。
2週間前にはテロの犠牲者を追悼する大規模な集会も開催され、今なお花やろうそくを手向ける人が絶えません。
その広場にこの日、2万2,000足の靴が並べられました。
未来に向けて「歩いて行こう」というメッセージです。靴を寄付した人のなかには、ローマ法王フラシスコも含まれています。
広場を埋め尽くした靴は、温暖化のない未来と世界の平和を希求する力強い想いを、静かに訴えていました。
また、同じくパリでは、およそ1万人の市民が「人間の鎖」をつくり、「気候の非常事態宣言」をアピールしました。
COP21の成功を求める世界の市民の目は、パリにやってくる世界の首脳たちの決断に向けられています。COP21はいよいよ30日、開幕します。
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