「パリ合意」に向けて!COP21閣僚級会合始まる(動画あり)
2015/12/08
フランス・パリより、温暖化担当の小西です。
COP21は2週目を迎えました。
例年のCOP(締約国会議)では、閣僚級会合は2週目の後半に始まりますが、今回のパリ会議では、閣僚級会合は日曜日に始まりました。
この日程一つにも、「パリ会議を成功させる」という議長国フランスの強い意志が表れています。
会議の成功、それは、確実な温暖化防止を実現する世界の新しい約束「パリ合意」を成立させることです。
それに向けた世界の意志は、会議初日の首脳級会合で示され、7日の月曜日に再び、閣僚級会合の開会式でくり返されました。
国連の潘基文事務総長は、各国を歴訪するなかで出会った若者たち――水没の危機に瀕したキリバスの少女や、北極海の海氷が融けているノルウェーの少女が、「あなたの決断が私たちの未来なのです」とパリ会議の合意を求めたことを紹介。
彼らの声を代弁して「みなさんの決定が人類と地球にとって持続可能な未来を築く土台をつくるのです」と、各国の環境大臣たちに向かい、そのメッセージを届けました。
さらに、国連気候変動枠組条約のクリスティアーナ・フィゲレス事務局長も、「パリ会議の合意が、未来の世代からの問いにも応えられるものでなければならない」と説き、次のように語りかけました。
「歴史を変える機会は、いつでも、誰にでも、与えられるものではりません。歴史は今、ここにいる皆さんを選んだのです」
地球温暖化をめぐる国際交渉は、国益と国益がぶつかり合う場となってきました。
しかし、地球益が守られなければ、国益を守ることはできません。
人類、そして地球上の多様な生物が生き続けるための地球益を守れるか。世界の目、そして歴史の目が、パリに注がれています。