ブブゼラよ、世界に響け


南アフリカのダーバンより。温暖化担当の山岸です。COP17も第一週目が終わり土曜日を迎えました。

この日は、国連会議に集った世界のリーダーに向けて、世界各地で温暖化の防止を求めるイベントが開催される「グローバル・デー・オブ・アクション」。

ここダーバンにも、アフリカ各国をはじめ、世界各地から集ったたくさんの人たちが、大通りをパレードしました。

アフリカの人たちは、楽しむことの天才のようです。サッカーのワールドカップで有名になったブブゼラを吹き鳴らし、歌い、踊りながら、ダーバンの目抜き通りをお祭り会場へと変えてしまいます。

しばらくすると、多くのグループが同じく「ゼンゼニア」という、ズールー語の歌を歌っているのに気づきました。
この歌は、「私たちが何をしたのでしょうか」と神に対し問いかける歌です。アパルトヘイトに苦しめられていたとき、人々はこの歌で自らを励まし、不条理と闘ったそうです。

そして今この歌は、温暖化を引き起こしていないのに温暖化に苦しめられている、アフリカの声として歌われています。アパルトヘイトを撤廃させたこの歌が、地球温暖化を解決することを願って。

3時間にわたる行進を終えた参加者たちを会議場前で出迎えたのは、COP17議長の南アのマイテ・ナコアナ-マシャバネ国際関係・協力相と、UNFCCのクリスティーナ・フィガレス事務局長でした。

世界中で地球温暖化の防止を願った人々の思いは、この日、2人に伝えられました。2人の尽力で会議が成功すれば、ブブゼラの音は再びダーバンの空に響くでしょう。

会議は第二週、いよいよ閣僚級の会合に入ります。温暖化にさらされる世界の危機に、どう対処するのか。各国首脳たちの決意が、問われることになります。

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ダーバンにて
「グローバル・デー・オブ・アクション」の
パレード

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COP17の会議に参加するため各国から
集まった人たちも参加しました。

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WWFももちろん参加!
スタッフみんなで歩きました。

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自然保護室長(気候エネルギー・海洋水産・生物多様性・金融)
山岸 尚之

立命館大学国際関係学部に入学した1997年にCOP3(国連気候変動枠組条約第3回締約国会議)が京都で開催されたことがきっかけで気候変動問題をめぐる国際政治に関心を持つようになる。2001年3月に同大学を卒業後、9月より米ボストン大学大学院にて、国際関係論・環境政策の修士プログラムに入学。2003年5月に同修士号を取得。卒業後、WWFジャパンの気候変動担当オフィサーとして、政策提言・キャンペーン活動に携わるほか、国連気候変動会議に毎年参加し、国際的な提言活動を担当。2020年より自然保護室長。

京都議定書が採択されたときに、当地で学生だったことがきっかけでこの分野に関心をもち、大学院を経てWWFに。以来、気候変動(地球温暖化)という地球規模の問題の中で、NGOがどんな役割を果たせるのか、試行錯誤を重ねています。WWFの国際チームの中でやる仕事は、大変ですがやりがいを感じています。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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