ブブゼラよ、世界に響け
2011/12/05
南アフリカのダーバンより。温暖化担当の山岸です。COP17も第一週目が終わり土曜日を迎えました。
この日は、国連会議に集った世界のリーダーに向けて、世界各地で温暖化の防止を求めるイベントが開催される「グローバル・デー・オブ・アクション」。
ここダーバンにも、アフリカ各国をはじめ、世界各地から集ったたくさんの人たちが、大通りをパレードしました。
アフリカの人たちは、楽しむことの天才のようです。サッカーのワールドカップで有名になったブブゼラを吹き鳴らし、歌い、踊りながら、ダーバンの目抜き通りをお祭り会場へと変えてしまいます。
しばらくすると、多くのグループが同じく「ゼンゼニア」という、ズールー語の歌を歌っているのに気づきました。
この歌は、「私たちが何をしたのでしょうか」と神に対し問いかける歌です。アパルトヘイトに苦しめられていたとき、人々はこの歌で自らを励まし、不条理と闘ったそうです。
そして今この歌は、温暖化を引き起こしていないのに温暖化に苦しめられている、アフリカの声として歌われています。アパルトヘイトを撤廃させたこの歌が、地球温暖化を解決することを願って。
3時間にわたる行進を終えた参加者たちを会議場前で出迎えたのは、COP17議長の南アのマイテ・ナコアナ-マシャバネ国際関係・協力相と、UNFCCのクリスティーナ・フィガレス事務局長でした。
世界中で地球温暖化の防止を願った人々の思いは、この日、2人に伝えられました。2人の尽力で会議が成功すれば、ブブゼラの音は再びダーバンの空に響くでしょう。
会議は第二週、いよいよ閣僚級の会合に入ります。温暖化にさらされる世界の危機に、どう対処するのか。各国首脳たちの決意が、問われることになります。