日本のエネルギーの未来を左右する「選択肢」の問題点


広報の三間です。
昨年3月に起きた東日本大震災による、福島原発での事故を受け、政府はエネルギー政策の抜本的な見直しを行なってきました。またその始まりにあたっては、太陽光や風力といった再生可能な自然エネルギーが、今後の新たなエネルギーの柱の一つとして位置づけられました。

そして先週の金曜日、日本の今後のエネルギー・環境政策に関する「選択肢」がエネルギー・環境会議から提示されました。

政府は以前から、この「選択肢」について、「国民的議論」を経た上で、夏に最終的な結論を出すとしています。が、この「選択肢」については、以前からさまざまな問題が指摘されており、今回発表された実際の内容についても、さまざまな市民団体やNGOが、厳しく批判を表明しています。

特に、地球温暖化防止の視点から見たこの選択肢は、実現すれば日本の温暖化対策をより悪くし、世界の温暖化対策の流れに逆行したものにしてしまう懸念点を多く含んでいます。

先週の「選択肢」の発表とその内容を受け、WWFジャパンを含む地球温暖化問題に取り組んできた国内の各NGOは、今日午後3時より、この政府の「選択肢」の問題点に言及し、今後の「国民的議論」の基礎をつくるために、シンポジウムを開催しています。

会場の様子はUSTREAMでもご覧いただけます。ぜひご視聴ください。
また、WWFでは今回の「選択肢」に対し懸念を明らかにした声明を発表しました。あわせて閲覧いただければと思います。

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自然保護室(コンサベーションコミュニケーション グループ長)
三間 淳吉

学士(芸術学)。事務局でのボランティアを経て、1997年から広報スタッフとして活動に参加。国内外の環境問題と、保全活動の動向・変遷を追いつつ、各種出版物、ウェブサイト、SNSなどの編集や制作、運用管理を担当。これまで100種以上の世界の絶滅危惧種について記事を執筆。「人と自然のかかわり方」の探求は、ライフワークの一つ。

虫や鳥、魚たちの姿を追って45年。生きものの魅力に触れたことがきっかけで、気が付けばこの30年は、環境問題を追いかけていました。自然を壊すのは人。守ろうとするのも人。生きものたちの生きざまに学びながら、謙虚な気持ちで自然を未来に引き継いでいきたいと願っています。

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