大震災・原発事故後のエネルギー政策に国民の意見反映を!


温暖化・エネルギー問題担当の山岸です。
日本の原発とエネルギーの未来を左右する、「エネルギー・環境に関する選択肢」についての一般からの意見(パブリックコメント)受付の期日が、いよいよ今週末に迫ってきました。

その中で昨日、WWFジャパンも参加している「eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)」のメンバーが、古川元久国家戦略担当大臣と面会しました。

私もそのメンバーに加えてもらい、参加メンバーからそれぞれ、いくつかの意見をお話し致しました。

一番のポイントは、福島の被害状況を十分に踏まえた上での議論をしてほしいということ。

私からは、二番目のポイントとして、自然エネルギー、省エネルギーについて、更なる深堀りをしたシナリオ提示が必要で、それを温暖化対策の強化にもつなげてほしい旨を申し上げました。

そして、3番目に、現在の「国民的議論」としてやってきたパブリックコメント等をうけて、最終的な意思決定までのとりまとめのプロセスを公開することです。

特に最後のポイントは重要で、一体、どのように「国民の意見」を踏まえるのか、きちんと透明性を持ってとりまとめることを皆でお願いしました。

古川大臣は、個別の回答は立場上できないが、こうしたさまざまな意見を聞いて検討していく旨を仰っていました。

20分程度の会合でしたが、市民グループと国家戦略担当大臣が会い、直接メッセージを伝えることができたのは珍しいこと。

多くの市民が、脱原発や自然エネ、省エネの強化、そして透明性と市民の意見を踏まえた意思決定を望んでいることは、しっかり伝えられたと思います。

帰りがけに、国家戦略室の方にうかがったところ、パブリックコメントの件数はまだ4万件だそうです。

大震災・原発事故後のエネルギー政策への国民の意見であれば、もっとあってもよいはず!

締切まで、あと3日です!ぜひ皆さんも意見をご提出下さい!

 

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国会議事堂へ

古川国家戦略担当大臣

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eシフトのメンバーと、古川国家戦略担当大臣

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寄せられたパブリックコメントの一つ。
「原発は今すぐ止めてください。私は節電にも協力しますし、多少不自由でも、夜間も暗くてもコンビニがなくなってもガマンする決意です。どうか今すぐ止めて下さい。私の家族は福島にいて苦しんでいて、そして後悔しているものですから!」

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自然保護室長(気候エネルギー・海洋水産・生物多様性・金融)
山岸 尚之

立命館大学国際関係学部に入学した1997年にCOP3(国連気候変動枠組条約第3回締約国会議)が京都で開催されたことがきっかけで気候変動問題をめぐる国際政治に関心を持つようになる。2001年3月に同大学を卒業後、9月より米ボストン大学大学院にて、国際関係論・環境政策の修士プログラムに入学。2003年5月に同修士号を取得。卒業後、WWFジャパンの気候変動担当オフィサーとして、政策提言・キャンペーン活動に携わるほか、国連気候変動会議に毎年参加し、国際的な提言活動を担当。2020年より自然保護室長。

京都議定書が採択されたときに、当地で学生だったことがきっかけでこの分野に関心をもち、大学院を経てWWFに。以来、気候変動(地球温暖化)という地球規模の問題の中で、NGOがどんな役割を果たせるのか、試行錯誤を重ねています。WWFの国際チームの中でやる仕事は、大変ですがやりがいを感じています。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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