荒れ模様のバンコク会議場より
2012/09/04
タイのバンコクより、エネルギー・温暖化担当の小西です。
ここでの温暖化会議も中盤に入りました。先日は、温暖化防止条約の特別作業部会の中途報告会議が開催されましたが、すでに“どんぱち”が始まっています。
この「条約部会」は昨年のダーバンCOP17会議で、今年末のドーハで開かれるCOP18において、京都議定書の特別作業部会と一本化され、「2020年以降の枠組みの特別作業部会」が新設されることが決まりました。
ところが、途上国がそれに強く反発しています。理由は、「条約部会」には、先進国から途上国への資金援助や技術支援などを話し合う場であるから。現状の援助が全く不十分な中、議論の場を閉ざしてしまうことへの警戒です。
日本やアメリカ、オーストラリアなどは、議論は条約の補助機関や新しく設立したグリーン気候基金などで継続できるのだから、「条約部会」をドーハで終えるべきだ、強く主張していますが、フィリピンや、中国、インド、ケニア、サウジアラビアなどはこれに激しく反発。
「今まで結論を見ることのなかった論点を、補助機関など他に移しても、結論を見るはずがない。ドーハCOP18で何らかの決定が出ない限り、条約部会は残す」と主張しています。
バンコク会議5日目の全体会合は、始まりも1時間遅れ、終わりも7時半まで延長。会議終了まであと2日、険悪なムードが立ち込めていますが、なんとかドーハCOP18前に糸口を見つけてもらいたいものです。
タイの刺激的な食事続きに、弱い私の胃も抵抗しはじめましたが、腹痛を抱えながら世界のWWFの仲間たちとともにがんばっています~!
なお、9月11日に東京で、このバンコク会議の最新情報もたっぷり話す環境とエネルギーのセミナーを予定しています。ぜひ来てくださいね!
- ※セミナーは終了いたしました。ご参加ありがとうございました